研究概要 |
本研究の目的は,光断層画像計測を用いて,農産物の内部評価を行なうことである. 本年度は,計測システムの構築を行なった. (1)光強度測定系の構築 波長633nm,出力5mWの赤色レーザー光を光周波数シフターによって,100KHzの周波数の差をつけた,2つのビームに分割した.光学定盤上で,ミラーを介して,片方のビームのみを対象試料内を通過させた.その後,偏光ビームスプリッターによって再び2つのビームを重ね合わせて、電子冷却型APDモジュールによって検出した。モジュールから出力された電圧の変化をADコンバータを用いて、パーソナルコンピュータに取り込み,フーリエ変換を行った.2つのビームの差周波数である100KHzのパワースペクトルを求めることで,試料内を準直進したビームの減衰を推定した. (2)試料ステージの制御 試料の内部構造を可視化するためには,X線CTスキャンのように,全周方向から1次元の走査を行い,試料内でのビームの減衰を測定する必要がある.そこで,ステッピングモータによって駆動されるX軸ステージの上に,回転ステージを設置し,自動で全周方向からの走査が行なえるようにプログラミングを行った。それぞれのステージは、パーソナルコンピュータからRS-232Cのシリアル信号によって、その正確な位置を制御することが可能となった.
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