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2002 年度 実績報告書

ウシラクトフェリンを用いたトキソプラズマ原虫の生体機能の解明

研究課題

研究課題/領域番号 13760215
研究機関北海道大学

研究代表者

田仲 哲也  北海道大学, 大学院・農学研究科, 助手 (00322842)

キーワードウシラクトフェリン / ウシトランスフェリン / オボトランスフェリン / トキソプラズマ / トリパノソーマ / グリセルアルデヒド-3-リン酸デヒドロゲナーゼ
研究概要

トランスフェリンファミリータンパク質であるラクトフェリン、トランスフェリン、オボトランスフェリンはそれぞれ哺乳類、鳥類などの生体内に分泌される分子量約80,000の鉄結合性タンパク質である。そこで本研究の目的は、トキソプラズマのラクトフェリン、トランスフェリン、オボトランスフェリン結合タンパク質を解析する事によって、原虫の鉄代謝機構を解明することこである。さらに本研究の成果は、抗生物質とは異なった新しい抗原虫病治療薬やワクチンの開発へつながるものと期待できる。
そこで、我々はトキソプラズマ原虫のトランスファミリータンパク質に対する結合性タンパク質を解析するために、far Western blot法によって鉄結合性タンパク質とトキソプラズマ原虫の結合性について実験を行った。その結果、ウシラクトフェリン、ウシトランスフェリン、オボトランスフェリンは互いにトキソプラズマ中の同じ可溶性タンパク質に結合すること、その分子量は約42kDaであった(投稿準備中)。また興味深いことに、トランスフェリンレセプターを持つことが知られているトリパノソーマ原虫を用いて同様な実験を行ったところ、ウシラクトフェリン、ウシトランスフェリン、オボトランスフェリンは互いにトリパノソーマ中の同じ分子量約40、43kDa付近の2つのタンパク質と結合することが分った。これらの結果から、同じ原虫であっても、鉄結合性タンパク質に反応するタンパク質は原虫の種類によって異なることが分った。また、40kDaのラクトフェリン結合タンパク質についてN末端アミノ酸配列を決定したところ、グリセルアルデヒド-3-リン酸デヒドロゲナーゼであった。現在43kDaのラクトフェリン結合タンパク質についてはN末端アミノ酸配列を解析しているところである(投稿準備中)。今後はこれらのタンパク質の機能について検討するつもりである。

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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