1.マウスOAT1ゲノムDNAクローンのクローニング C57/BLマウス腎臓mRNAからRT-PCR法によりマウスOAT1のDNA配列を増幅してクローニングし、^<32>Pプローベを作成用テンプレートとした。S129マウスのゲノムDNAライブラリー(MoBiotech社製)をマウスOAT1^<32>Pプローベを用いてスクリーニングを行い、マウスOAT1ゲノムDNAクローンを得た。得られたクローンはマウスOAT1遺伝子の全長を含む15kbで、2kb以上の上流配列を含んでいた。 2.マウスOAT1遺伝子の転写開始点の決定 マウス腎臓mRNAから5'RACE法により完全長mRNAの配列を得てシークエンスを行うことにより、転写開始点をfirstATGの307bp上流のGと決定した。 3.マウス腎臓核タンパクの精製 ICRマウスの腎臓から核分画をショ糖密度勾配遠心で分画した後、高塩濃度溶液でクロマチンを沈澱除去し、上清中の核タンパクを硫安沈澱後脱塩して、マウス腎臓核タンパク溶液として用いた。 3.マウス腎臓核タンパクと結合するDNA配列(プロモーター配列)の探索 3.末端ジゴキシゲニン結合プライマーを用いて、PCRにより転写開始点上流および近傍の配列を160bpずつ増幅した。このジゴキシゲニン標識DNA配列とマウス腎臓核タンパクと共にゲルシフトアッセイを行った。これにより-111/+57と-451/-300のDNA断片よりも-340/-194と-234/-68のDNA断片の方が結合が強かった。
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