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2002 年度 実績報告書

熱帯熱マラリア原虫の新たな赤血球侵入関連分子の機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 13770125
研究機関愛媛大学

研究代表者

金子 修  愛媛大学, 医学部, 助手 (50325370)

キーワードマラリア / 感染症 / 微生物 / 熱帯病 / 遺伝子 / 赤血球 / 寄生虫 / 侵入
研究概要

申請者は、熱帯熱マラリア原虫HB3株とDd2株の遺伝子交配子孫株を用いた連鎖解析により、ラット赤血球への侵入能力と関連を示す領域を同定した。この領域には、既知の赤血球結合蛋白の相同体や、既知の蛋白とは全く相同性を示さない蛋白が存在する。そのうち、既知の赤血球結合蛋白の相同体について、ラット赤血球への侵入に関与しているのか、さらには、ヒト赤血球侵入へも関与しているのかを検討するのが本研究の最終的な目的である。昨年度は、PfRH4についてHB3株とDd2株においてアミノ酸レベルで多少の多型が見られるものの、どちらの株においても蛋白として発現していることを確認した。今年度は、PfRH4の赤血球侵入における機能の検討をすすめた。
H13年度に作成した抗血清(α-PfRH4B6)とは異なる領域に相当する合成ペプチドを作成し、ウサギ抗血清(α-PfRH4pep)を得た。ペプチドに特異的に反応する抗体を精製し、α-PfRH4B6と共に以下の実験に用いた。
^<35>Sを用いて熱帯熱マラリア原虫の全蛋白を標識した後、これをヒトおよびラット赤血球と反応させ、赤血球に結合する蛋白を除去し、2つの抗血清を用いた免疫沈降法により、PfRH4が赤血球による前処置で除去されたかどうか(赤血球結合蛋白かどうか)を検定した。その結果、赤血球によりPfRH4は除去されず、PfRH4は赤血球に結合しないか、あるいは用いたアッセイ法では検出できないレベルでの結合能しか持たないかの2つの可能性が考えられた。現在は、フローサイトメーターを用いた赤血球結合アッセイ系を構築するとともに、PfRH4の遺伝子座を破壊することを試みている。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Ling IT, Kaneko O, Narum D, et al.: "Characterisation of the rhoph2 gene of Plasmodium falciparum and Plasmodium yoelii"Molecular and Biochemical Parasitology. (in press).

  • [文献書誌] Tsuboi T, Tachibana M, Kaneko O, Torii M: "Transmission-blocking vaccine of vivax malaria"Parasitology International. 52(1). 1-11 (2003)

  • [文献書誌] Tachibana M, Tsuboi T, Kaneko O, et al.: "Two types of Plasmodium ovale defined by SSU-rRNA have distinct sequences for ookinete surface proteins"Molecular and Biochemical Parasitology. 122. 223-226 (2002)

  • [文献書誌] Michon P, Stevens JR, Kaneko O, Adams JH: "Evolutionary relationships of conserved cysteine-rich motifs in adhesive molecules of malaria parasites"Molecular Biology and Evolution. 19(7). 1128-1142 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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