研究概要 |
本年度は、測定・調査法を確立し微調整するとともに、被験者の測定を進めた。 本研究では、1986-87年および1994-95年に測定した茨城大学学生の身体組成に加えて、身体活動量を把握するために、歩数計測も可能な一次元加速度計のライフコーダを購入した。また、食行動異常の検査法としてEAT26を採用し、ボディイメージの歪みを検討するための調査票を作成した。被験者については、運動習慣のない一般学生を幅広く集めるために、教養科目の授業やポスター等を利用して募集した。 実際に測定を行った者のうち、測定データに問題があった者、および過去の募集条件と再度照らし合わせた結果、一部の被験者のデータを除外した。その結果、男子23名、女子35名の測定データを用いることとした。Body Mass Index(kg/m^2)は男子で平均21.5kg/m^2、女子で20.3kg/m^2であり、国民栄養調査における同世代の値に近かった。Fat Mass Index(FMI, kg/m^2)は、男子では過去2回の中間、女子ではやや低めの値となっていた。一方Fat-Free Mass Index(FFMI, kg/m^2)は、男子では前回の値に近く、女子では過去2回のほぼ中間の値をとっていた。前回は、男子ではFMIが増加する傾向、女子ではFFMIが減少する傾向がみられた。今回の場合、前回観察された傾向とは異なる結果が出る可能性があるが、来年度、対象者数を増やした上で検討する必要がある。また、ライフコーダで測定した歩数が、日本人の平均値や従来茨城大学で観察された値より大きくなっていた。14年度には13年度より多くの被験者を測定する予定であるが、その際、ランダムサンプリングに近くなるように、募集法をさらに工夫する必要があると考えられた。
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