様々な脳神経変性疾患におけるユビキチン/プロテアソーム系異常の関与が明らかにされつつある。ユビキチン化されたタンパク質は、アルツハイマー病の神経原線維、パーキンソン病のレビー小体、トリプレットリピート病の核封入体など種々の神経変性疾患の不溶化凝集体の共通成分である。本来プロテアソームで分解されるべきユビキチン化タンパク質の凝集、異常蓄積はユビキチン/プロテアソーム系の機能異常を示唆する。synUSPは申請者がクローニングに成功した新規した新規脱ユビキチン酵素である。 この酵素が1036アミノ酸から構成され、N末に脱ユビキチン活性ドメインを持ち、C末にユビキチン様領域を有し、大脳のシナプス後肥厚部(PSD)画分に濃縮され、モデル基質に対して脱ユビキチン活性モデル基質に対して脱ユビキチン活性を有することを明らかにした。更に、酵母Two-hybridや培養細胞系を用いて、Secretogranin III(SgIII)を含む三つsynUSPの基質候補を同定した。synUSPの機能を明らかにするために、synUSPのdominant negative mutantを樹立した。
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