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2001 年度 実績報告書

パッチクランプ法によるヒト大脳皮質異形成組織のてんかん発症の機序の解明

研究課題

研究課題/領域番号 13770382
研究種目

奨励研究(A)

研究機関東北大学

研究代表者

宗形 光敏  東北大学, 医学部・附属病院, 助手 (30312573)

キーワード大脳皮質形成異常 / パッチクランプ法 / カリウム電流
研究概要

1)これまで我々はラット脳より神経細胞を取り出し、ニスタチン穿孔パッチクランプ法を適用しイオン電流を計測する条件を決定し、成果を得てきた(M.Munakata et al. Brain Research, 1998, 800, 282-293)。本研究では実際のヒト切除標本にて安定した記録をとるため、種々の改良を加えているが、これまでのところ再現性のある形成異常組織に特異的なチャネルの異常を検出するまでには至っておらず、ラツトでの検討を平行して進めているのでその結果を報告する。β-phenylethylamine(PEA)は内因性のアミンの一種で様々な神経疾患でその生合成が変動し、また腹腔内へ投与すると痙攣が惹起されることが知られている。ラツト脳神経細胞標本においてニスタチン穿孔パッチクランプ法によりこのPEAの作用を検討したところPEAは2種のK^+電流、すなわちleak K^+電流とM電流を抑制し、細胞の興奮性を高めることを見いだした。この作用が前述の痙攣の背景と推察され、現在、てんかんとの関係を検討中である。
2)最近臨床応用が可能となった非侵襲的手法であるプロトン核磁気共鳴スペクトロスコピーを用いて、皮質形成異常組織の代謝を実際の患者で検討を行った。その結果この異常組織では正常組織に比べN-acetylaspartate(NAA)の生合成が低下し逆にコリン含有物質の生合成が高まっていることが判明した。しかし形成異常のなかでもband heterotopiaではNAAの合成は正常でありこの疾患の組織の特異性が指摘される。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Munakata M, Noguchi K, Araki H, et al.: "Nitrooxy alkyl apovincaminate activates K^+ currents in rat neocortical neurons"Japanese Journal of Pharmacology. 85(2). 124-132 (2001)

  • [文献書誌] Aoki Y, Haginoya K, Munakata M, et al.: "A novel mutation in glial fibrillary acidic protein gene in a patient with Alexander disease"Neuroscience Letter. 312(2). 71-74 (2001)

  • [文献書誌] Haginoya K, Munakata M, et al.: "Mechanism of tonic spasms in West syndrome viewed from ictal SPECT findings"Brain and Development. 23(7). 496-501 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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