Grf40がある22番染色体はGenBankでオープンになっており、Grf40のゲノム配列は、サーチが可能である。そのデータをもとに、ゲノムの中でPCRをかける部分を選定し、そのPCR産物をシークエンスすることで変異の検出が可能である。 現在、市販されている抗Grf40(Gads)ラビットポリクローナル抗体を使用し、ウエスタンブロットを行い、Grf40蛋白を検出することで、ヒト細胞株でT細胞株(Jurkat)に発現し、B細胞(Ramos)に発現していないことが判明している。細胞株ではなく、ヒトPBMNCに関して蛋白の発現を検出することも、現在可能である。PBMNCをautoMACSによりT細胞とB細胞に分離し、その細胞成分において発現の有無を検索し、今後、CATCH22症候群の病因と関連がつけられればと考えている。 Grf40のマウスモノクローナル抗体も、現在、完成しており、今後、ポリクローナル抗体に加えて、Grf40の蛋白解析が可能になると考えられる。 Grf40ノックアウトマウスは、免疫不全になることが判明しているが、今のところ、人間でそのような症例はない。また、本症例における当初の目的であるCATC22症候群とGrf40の関連についても、今のところ、特にデータは得られていない。
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