研究概要 |
(1)リーシュマニア感染マウスへのONO-4007(LPS誘導体),IFN-γ,アンチモン製剤(meglumine antimoniate)の影響について:2×10^6のLeishmania amazonensis promastigoteをBALB/cマウス背部に接種した。その2週間後より,上記3薬剤を単独もしくは併用で2週間局注投与した.さらに10週間病変の観察をしたところ,meglumine antimoniate及びIFN-γ14日間連続併用投与群で病変の発現を完全に抑制した.meglumine antimoniater2週間連続投与及びONO-4007週3回投与群はmeglumine antimoniater2週間連続投与及びIFN-γ週3回投与群と同程度に病変発現を著明に抑制した. (2)リーシュマニア感染in vitro modelにおけるONO-4007,IFN-γ,アンチモンmeglumine antimoniateの影響について:Leishmania amazonensisまたはmajorを感染させたJ774 cellに上記3薬剤を添加し培養上清のTNF-αをELISA法で測定したところ,ONO-4007添加群でのみTNF-αの著明な誘導を認めた.また,電顕的にparasitophorous vacuoleの形成抑制がみられた. (3)リーシュマニア感染マウスサイトカイン測定について:Th1及びTh2 cytokines誘導とその測定法確立のため長波長及び中波長紫外線をマウス背部皮膚に照射した.経時的に血清サイトカインをELISA法で,採取皮膚切片でのIFN-γ,TNF-α,IL-4 mRNAをRT-PCR法で測定した.その結果,血清のIFN-γ,TNF-αは照射後6-12時間でピークを示した。RT-PCRではバンドの発現をみた. (4)現在,リーシュマニア感染マウスへの上記薬剤投与がサイトカイン誘導へどのように影響するか調査中である.
|