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2001 年度 実績報告書

新規低酸素細胞マーカーを用いた低酸素細胞の定量と放射線感受性との相関

研究課題

研究課題/領域番号 13770487
研究種目

奨励研究(A)

研究機関東京女子医科大学

研究代表者

村松 博之  東京女子医科大学, 医学部, 助手 (30302459)

キーワード低酸素細胞マーカー / 放射線感受性
研究概要

低酸素細胞の分画が放射線感受性に与える影響について解析するために、新規低酸素細胞マーカーであるβ-D-IAZGP(Fox Chase Cancer Center Dr.Chapmanらのグループにより開発されたものであり、Dr.Chapmanより供与)を用いて、その有用性を中心に検討した。Β-D-IAZGPは水溶性が高く血中半減期が短いため正常組織からの洗い出しが早く、低酸素細胞分画に特異的に集積する薬剤である。
1.β-D-IAZGPの生体内動態:放射性ヨード(^<123>I)で標識したβ-D-IAZGPを腫瘍を移植したマウスに経静脈的に投与し経時的にγカメラで撮影した。マウスは5週齢のC3H/Heマウス雄を用い、腫瘍はマウス乳癌細胞を使用した。マーカー投与後、早期に腎、肝、腸管からの排泄像がみられ、24時間後では腫瘍への相対的な集積の増加が認められた。
2.腫瘍容積と低酸素細胞分画:マウスに腫瘍を移植し、腫瘍の発育の種々の段階で、^<123>Iで標識したβ-D-IAZGPを経静脈的に投与し24時間後の腫瘍内の分布をγカウンターを用いて計測した。個々のマウスに対し腫瘍単位重量あたりの計数、腫瘍と同重量の血液との計数比(Tumor-Blood Ratio)を求めた。腫瘍の大きさとTumor-Blood Ratioには正の相関が認められ、腫瘍容積の増加に伴い低酸素細胞分画が増加していることが示唆された。
3.腫瘍重量と放射線感受性:発育段階の異なるマウス移植腫瘍を照射した後に腫瘍を摘出し単細胞に分離してClonogenic assayを行った。腫瘍容積の増加に伴い放射線照射後の生残率は有意に増加しており、放射線抵抗性であることが示唆された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] LUKA MILAS: "RELATIONSHIP BETWEEN CYCLIN D1 EXPRESSION AND POOR RADIORESPONSE OF MURINE CARCINOMAS"Int J. Radiation Oncology Biol. Phys.. 52.2. 514-521 (2002)

  • [文献書誌] 三橋紀夫: "集学的癌治療の研究と臨床 "集学的癌治療とapoptosis""加納永一 (監修者)篠原出版新社. 394 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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