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2002 年度 実績報告書

代謝性疾患における心筋循環動態のMRIによる定量評価

研究課題

研究課題/領域番号 13770489
研究機関東京大学

研究代表者

井上 優介  東京大学, 医科学研究所, 講師 (40232566)

キーワード心臓 / MRI / 定量解析
研究概要

本研究の目的は、特に代謝性疾患に注目して、心筋循環動態をMRIで定量的に評価することであった。新しく導入されたtrue FISP法の心臓MRIへの適用を検討するため、true FISP法とfastcard法の比較を行った。Fastcard法では心内腔と心筋のコントラストが特に収縮末期、拡張末期に低下する傾向がみられたのに対し、true FISP法では、心時相に関わらず良好なコントラストが得られた。データ収集時間が短いことも合わせ、心容積指標の算出にはすぐれていると考えられた。しかし、echo timeの問題で心周囲脂肪と接する心外膜側の信号が低下し、心筋壁厚は過小評価され、心筋の評価には適さないことが示唆された。また、長軸断層像では流れによると思われるアーチファクトが強かった。
ファントム実験で、使用コイルによる画像特性の違いを評価した。ボディーコイルでは感度は比較的均一であるが、信号/雑音比が低かった。心臓用コイルでは信号/雑音比は改善するが、深部における感度低下は顕著であり、感度補正が不可欠であると考えられた。
代謝性疾患を有する患者でも、心perfusion MRIにより、冠動脈疾患をよく診断できた。造影後早期の心内膜/心外膜比は、正常者と比べて明かな低下はみられず、びまん性微小循環障害の指標としての使用は困難と考えられた。原因として、重症例が対象として含まれなかったことの関与も想定されるが、定量的perfusion MRIでは信号/雑音比や空間分解能が比較的低いことが考えられた。びまん性障害の評価には、量的に小さな変化を検出することが要求される。代謝性疾患の心筋循環動態を明らかにするには、心perfusion MRI撮像技術のさらなる向上が必要と考えられた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Yusuke Inoue, et al.: "False-Positive Uptake of Metaiodobenzylguanidine in Hepatocellular Carcinoma"British Journal of Radiology. 75・894. 548-551 (2002)

  • [文献書誌] Yusuke Inoue, et al.: "Scintigraphic findings of MALT lymphoma of the thyroid"Annals of Nuclear Medicine. 16・4. 289-292 (2002)

  • [文献書誌] Yusuke Inoue, et al.: "Findings of cardiac radionuclide images in myotonic dystrophy"J Tomography. 29・3. 118-127 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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