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2002 年度 実績報告書

アルツハイマー病治療薬脳内移行量のMR Spectroscopyによる測定

研究課題

研究課題/領域番号 13770505
研究機関島根医科大学

研究代表者

小田 一成  島根医科大学, 医学部, 助手 (30314628)

キーワードアルツハイマー病 / 塩酸ドネペジル / proton MR spectroscopy
研究概要

【背景】アルツハイマー病の治療薬として近年注目されている抗コリンエステラーゼ薬(塩酸ドネペジル)の脳内移行量を評価する際にproton MR spectroscopy(p-MRS)が有用であるか否かを平成13年度には投与群と非投与群を比較、検討することにより、myo-イノシトールとクレアチニン/クレアチンの比(mI/Cr)が指標となる可能性があると報告した。
【目的】塩酸ドネペジル投与群をp-MRSを用いて経時的に観察することによってmI/Crと臨床所見との関係を評価し、mI/Crが治療効果判定に有用であるかを検討する。
【対象】臨床的にアルツハイマー病と診断され、塩酸ドネペジルを継続して投与された12例(男性7例、女性5例)。
【撮像方法】臨床用1.5T MR装置を使用。後部帯状回を含むvoxelを設定し、PRESS法(TE=30msec)にてprotonのスペクトルを得た。評価可能なスペクトルはコリン化合物(Cho)、N-アセチルアスパラギン酸(NAA)、クレアチニン/クレアチン(Cr)、myo-イノシトール(mI)である。
【検討項目】対象症例に対しP-MRSを経時的に撮像し、臨床症状とHDS値の推移との相関を評価した。
【結果】mI/Crを含めたスペクトル比と、臨床症状及びHDS値との間に明らかな相関はみられなかった。
【考察】対象症例が少ない上に臨床症状及びHDS値の改善した症例数と改善しなかった症例数との間に隔たりが大きく、統計学的な評価をするに十分とはいえない。
【結論】現時点ではアルツハイマー病患者に対する塩酸ドネペジルの治療効果判定にP-MRSが有用か否かを判断できない。今後症例数を増やしさらに検討していく必要がある。

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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