週齢20週のddYマウス10匹に^<125>I-Iomazenil(0.3MBq)を尾静脈から静注し、約3時間後に解剖して、すみやかに大脳を摘出した。摘出した大脳を凍結させ、クライオスタットで厚さ20マイクロメートルの冠状断の切片を得た。切片10枚をイメージングプレートに張り付け、約10日間曝写した。イメージングプレートを取り出し、画像解析装置で解析した。中枢性ベンゾジアゼピン受容体は脳内に広範に分布していた。同時に標準線源から得られた検量線を元に前頭葉、側頭葉、頭頂葉、後頭葉、海馬の局所放射能量を測定した。局所放射能量と投与量との比を算出し、10匹の平均値を求めた。Elマウス5匹は週齢4週から週1回の高さ約30cmの放り投げ刺激を行った。週齢20週の時点では、Elマウス5匹全例でてんかん発作の誘発が観察された。Elマウス5匹の脳波測定を行った。脳波測定では、頭蓋骨を手動ドリルで頭頂部と両側側頭部の3箇所穿孔し、脳表に電極を挿入した。脳波の測定及び解析には脳波測定装置(Power-Lab system)を用いた。週齢20週のElマウスは5匹全例で異常脳波が検出された。週齢20週のElマウス5匹にも同様に^<125>I-Iomazenil(0.3MBq)を尾静脈から静注し、約3時間後に解剖後、前述のddYマウスの方法と同様にデータ収集、解析を行った。Elマウスの中枢性ベンゾジアゼピン受容体の分布とその傾向については、現在検討中である。
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