• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2001 年度 実績報告書

携帯型活動計を用いた入院森田療法に関する精神生理学的・時間生物学的検討

研究課題

研究課題/領域番号 13770560
研究種目

奨励研究(A)

研究機関東京慈恵会医科大学

研究代表者

山寺 亘  東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (50230496)

キーワード森田療法 / 神経症 / 活動量 / 生体リズム / 睡眠覚醒リズム
研究概要

本年度の研究成果は以下の通りであった。
まず、二次性に概日リズム睡眠障害(睡眠相後退状態)を呈した一対人恐怖症例に対して、入院森田療法を施行し、その臨床経過を携帯型活動計などを用いて検討する経験を得た。その結果、活動計から得られる客観的な指標を、同時に施行する睡眠日記、VASあるいは各心理テストによる主観的な指標と比較し、臨床像および臨床経過と併せて検討することによって、入院森田療法の生物学的側面に関する新たな知見にたどり着く可能性があると思われた。次に、神経質性不眠症の一症例に対して、入院森田療法を施行し、その臨床経過を精神生理学的に検討した。症例の呈していた睡眠に関する主観的評価と客観的評価の間の著しい解離現象は、入院森田療法を施行することによって是正された。この治療効果の判定には、睡眠日記や活動計などの精神生理学的指標を検討することが有用であった。症例の入院治療経験を通して、森田療法的接近として有用であったのは、1)客観的指標の測定および本人への呈示、2)薬へのとらわれに対する不問技法、3)不眠の裏にある生の欲望を別の言葉でイメージさせる、4)治療を展開させるための睡眠衛生教育などの点であり、重篤な慢性不眠症患者に対しては、睡眠衛生教育にとどまらない精神療法的接近が不可欠であると考えられた。
これらの知見を元に、さらに来年度以降に症例数を重ねることによって、入院森田療法の精神生理・時間生物学的側面に関する理解が深まると考えられた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 山寺亘, 大渕敬太, 植松昌俊, 小曽根基裕, 中村敬, 伊藤洋: "二次性概日リズム睡眠障害に対する入院森田療法による治療経験-携帯型活動計を用いた一対人恐怖症例の時間生物学的検討-"森田療法室紀要. 20. 28-35 (2001)

URL: 

公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi