<検討課題> 1 ビリブランケットプラスハイアウトプット(high)(BL)を用い、光療法前、6、12、24時間での血中(EZ)-サイクロビリルビン((EZ)-C)と総ビリルビン(TB)の変化。 2 グリーンライト(GR)、ブルーホワイトライト(BW)、BLでの光療法前、24時間後の血中(EZ)-C、TB、尿中ビリルビン光異性体の比較。 3 BLでの臨床効果 <対象> 当院出生の光療法を行った正期産児を対象とした。BL25人、GR11人、BW13人で、それぞれ在胎週数は39.2±1.4、40.0±0.5、38.5±2.0週、出生体重3065±336、3209±214、2884±1849、光療法開始日令5.5±1.7、4.5±1.0、5.2±1.0日、治療前TB19.1±0.6、19.4±1.8、18.1±0.5mg/dLで、各群間で有意差を認めなかった(平均±SEM)。 <結果> 1 (EZ)-Cは光療法12時間後0.299±0.075mg/dLの頂値に増加し24時間後0.146±0.017mg/dLとなった。TBは光療法の時間と共に減少した。 2 光療法後のTBはBL、GR、BWそれぞれ16.3±0.9、13.7±1.0、14.1±0.8mg/dLで有意に低下(P<0.01)し、BWとGRはBLより低い傾向を認めた。光療法後の(EZ)-Cはそれぞれ0.146±0.017、0.355±0.085、0.383±0.068mg/dLで、GRとBWは有意にBLより高値であった(P<0.05)。尿中立体異性体は光療法前後で変化なく、尿中構造異性体は光療法後に増加した(p<0.01)。 3 対象症例中2例がBLで十分な黄疽の改善を認めず、従来の光療法に変更を行った。 <考察> in vivoでは(EZ)-Cの生成はBLではGR、BWより低値であった。有意差は認めないがTBの低下がBLではやや弱い傾向を認めた。しかしながら、臨床的には日本人においても使用に耐えうると考えられた。
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