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2001 年度 実績報告書

新規cAMPセンサーによるインスリン分泌の調節機構 ―コンディショナルノックアウトマウスを用いた解析―

研究課題

研究課題/領域番号 13770642
研究種目

奨励研究(A)

研究機関千葉大学

研究代表者

三木 隆司  千葉大学, 遺伝子実験施設, 助教授 (50302568)

キーワードcAMP-GEF2 / 膵β細胞 / ジーンターゲティング / Cre / loxPシステム / cAMP
研究概要

申請者らはCAMPS(cyclic AMP sensorあるいはcAMP-GEF2)が、膵β細胞をはじめ中枢神経系、神経内分泌系などに広く発現し、膵β細胞ではcAMP濃度を感知するセンサーとして働きインスリンの開口放出を制御していることを提唱した。今回は、膵β細胞のみでCAMPSを欠損するコンディショナル遺伝子破壊マウス(β-CAMPS/KO)を作製し、CAMPSによるインスリン分泌の制御機構を解明することを目的とした。まずCAMPS遺伝子がCre蛋白を発現する組織でのみで欠損する様にCre/loxPシステムを用いたターゲティングベクターをマウス胚性幹細胞(ES細胞)に導入し、73の耐性クローンから5クローンの相同組換え体を得た。このクローンを使ってaggregation法でキメラマウスを作製し、germ line transmissionを確認した。さらにFlマウス(CAMPS^<loxP/+>)同士の交配でホモ変異マウス(CAMPS^<loxP/loxP>)を作製した。まず全身でCAMPSを欠損するマウス(CAMPS^<-/->)を作製する目的で、CAMPS^<loxP/loxP>を全身でCre蛋白を発現するトランスジェニックマウス(CAG-Cre)と交配した。しかしながら、CAG-Creのtransgeneが陽性のマウスは全く出生しなかった。このことからCAMPS遺伝子を1 allele欠損するだけで致死的になる可能性が疑われ、胎児の検討を始めたところである。一方、膵β細胞特異的にCre蛋白を発現するトランスジェニックマウスは、ヒトインスリンプロモーターの制御下にCre遺伝子を連結したベクターをもちいて作製された。この結果、4家系のトランスジェニックマウス(pIns/Cre)が作製できた。現在、膵β細胞でのCre遺伝子を確認しているところである。今後マウスをCAMPS^<loxP/loxP>と交配することにより膵β細胞特異的にCAMPS遺伝子を改変させたマウスを作製し、膵β細胞におけるCAMPSの役割を検討する予定である。

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] Kashima Y: "Critical role of cAMP-GEFll-Rim2 complex in incretin-potentiated insulin secretion"J. Biol. Chem.. 276・49. 46046-46053 (2001)

  • [文献書誌] Suzuki M: "Role of sarcolemmal KATP channels in cardioprotection against ischemia/reperfusion injury in mice"J. Clin. Invest.. 109・4. 509-516 (2002)

  • [文献書誌] Yamada, K: "Protective role of ATP-sensitive potassium channels in hypoxia-induced generalized seizure"Science. 292・5521. 1543-1546 (2001)

  • [文献書誌] Miki, T: "ATP-sensitive K^+ channels in the hypothalamus are essential for the maintenance of glucose homeostasis"Nat. Neurosci.. 4・5. 507-512 (2001)

  • [文献書誌] Sano, R.: "Analysis of the insulin-sensitive phosphodiesterase 3B gene in type 2 diabetes"Diabetes. Res. Clin. Pract.. 54・2. 79-88 (2001)

  • [文献書誌] 三木 隆司: "新たなcAMPセンサーによるインスリン分泌調節機構"最新医学. 56・3. 488-492 (2001)

  • [文献書誌] 三木 隆司: "cAMPセンサーによるインスリン分泌機構(page 33-42) in 糖尿病学2001"診断と治療社. 158 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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