Glioma手術中に5-ALAによる発色をCCDカメラにて撮影し、コンピューター画面上にてこれを再現する。術前画像から取り込んで三次元再合成し表示されている腫瘍部位に対して、上記内容を並列表示することにより術者の腫瘍存在部位および境界領域を明確にする。発光強度を定量化しコンピューターにて任意の閾値にて画像上にてマーキングを行うためのソフトウエアを開発した。 5-ALAの発光を元にして、発光部位、境界領域、近傍未発光部位から組織を採取する。病理学的に腫瘍の局在と発光との関係の相関の有無を調べた。Mib-1 indexと発光とには大きな相関は認めなかったが、腫瘍細胞密度との相関が示唆された。特に、原発性の悪性グリオーマではMRIでのGdにて造影効果を受ける腫瘍では全例、発光が見られたが、造影されない腫瘍では発光は見られなかった。また、再発例では腫瘍の存在しない例でもALAによる発光がみられることが観察された。 臨床研究として、5-ALAの術前経口投与を行ったのち開頭を行い、腫瘍表面を露出した状態で術中MRIを撮影する。紫外光による腫瘍部位の発光を特殊CCDカメラを用いて各種フィルターを通して記録することにより、発光がもっとも著明となる条件の検索を行う。特に、発光強度を増幅するために光源の光量のアップが必要ということが観察された。
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