本研究の目的は、末梢神経切断部及び切断部ニューロン細胞体において発現している新規遺伝子の単離である。平成13年3月までに行った当研究に関する結果を記載する。 ラットを用いた末梢神経切断モデルの作成 臓器別遺伝子発現を基礎検討するためのRNAを、脳、脊髄、筋、肝臓、腎臓、心臓、精巣、甲状腺から抽出し、Reverse Transcriptionを行いPCRのtemplateを作成した。 幼若ラットの左足の坐骨神経を大腿レベルで切断した後、1時間後、3時間後、24時間後、7日後に脊髄(L4-S1レベル)、後根神経節、切断坐骨神経末梢側、坐骨神経支配筋(腓腹筋)を採取後屠殺する。対照群として、sham operation後1時間で組織を採取する。それぞれn=5でまとめてRNAを抽出した。これを同様にReverse Transcriptionを行いPCRのtemplateを作成した。 基礎的検討として、神経再生に関与することが知られている、もしくは考えられる各種遺伝子のプライマーを作成し、それぞれの臓器、神経再生過程における発現を検討中である。
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