研究概要 |
1、ヒトニューロブラストーマ細胞株を用いた神経細胞傷害モデルの確立 申請者は、申請した低酸素負荷装置により、0%酸素負荷、1%酸素負荷それぞれの低酸素負荷による細胞傷害モデルを作成した。さらにそれらの細胞傷害の程度をそれぞれ、細胞増殖数、浸透圧、pH、酸素分圧、二酸化炭素分圧、グルコース濃度、ラクテート濃度、及び細胞傷害指標であるLDHの測定により確認した。0%酸素負荷については8時間負荷で、約半数の細胞が死にいたり,12時間負荷でほぼ100%死に至る。1%酸素負荷では12時間負荷で約3割が,そして18時間負荷で約5割,24時間で約8割が死に至る。この実験系につき低酸素負荷の細胞障害モデルを確立した。さらにこれらのネクローシスとアポトーシスを比較しながらよりレスキューしやすいと考えられるアポトーシスのモデルについて、低酸素負荷の時間などの条件につき検討中である。 2、低温、プロスタサイクリン、グリオスタチン、リポコルテン1の神経細胞保護作用の確認 低温の細胞保護効果について、細胞増殖数、浸透圧、pH、酸素分圧、二酸化炭素分圧、グルコース濃度、ラクテート濃度、及びLDH測定で確認した。さらに、脳浮腫に関係すると思われる、ウォーターチャンネルのアクアポーリンファミリーの遺伝子発現を検討した。現在、その結果を論文作成中である。その他、プロスタサイクリン、グリオスタチン、リポコルチン1については検討中である。
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