研究概要 |
まずcDNA配列を元にして18bpのRBM3に対するアンチセンスオリゴおよびセンスオリゴ作成(各1種類ずつ20mer)した。 次にマウスセルトリ細胞の培養細胞であるTAMA26に対し、濃度を4段階(0.1,0.5,1.0,1.5μM)となるようにmediumに投与した後、2日目に細胞を取り込み、一部はRNA抽出用として保存した。残りから蛋白を抽出。DC protein kitを用いて蛋白の定量を行った後、マウスRBM3に対するポリクローナル抗体をにてウェスタンブロッティングを施行した。それぞれアンチセンスオリゴ、およびセンスオリゴを投与した細胞群でRBM3蛋白の発現の変化を検討した。 ポリクローナル抗体の濃度をさまざまに変化させアンチセンスオリゴの投与でRBM3が抑制されているかを検討したがバンドの発現が不安定ではっきりとした抑制効果がいまだ確認されていない。現在、投与するオリゴヌクレオチドの濃度の再検討やRBM3ポリクローナル抗体の濃度の検討および発現抑制効果が現れない場合は新たにアンチセンスオリゴのデザインを検討する必要があると思われる。蛋白レベルでの発現の抑制効果が確認された段階で培養細胞からRNAを抽出。これをもとに特に精子形成に関与すると考えられているアンドロゲン結合蛋白、トランスフェリンなどを中心にマウス由来の既知遺伝子約600種類およびEST約300種類についてDNAチップを用いてRBM3の発現の違いにともなう各種遺伝子、ESTの発現変化を検討の予定である。
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