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2002 年度 実績報告書

Srcノックアウトマウスの生殖能の解析―ヒト子宮内膜におけるSrcの役割―

研究課題

研究課題/領域番号 13770938
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

清水 亜紀  慶應義塾大学, 医学部, 助手 (60306826)

キーワード子宮内膜 / 脱落膜 / チロシンキナーゼ / c-Src / ノックアウトマウス / プロラクチン
研究概要

本年度は昨年にひき続き、マウスを用いたin vivoの系、及びin vitroの系を用いて子宮内膜の増殖・分化(脱落膜化)に伴って、c-Srcを中心としたSrc familyチロシンキナーゼの活性化と着床ならびに妊娠成立、維持において果たす役割について解析を行った。
1.マウスを用いたin vitroの系
c-Srcノックアウトマウス及びそのワイルドタイプおよびヘテロタイプより摘出した子宮から、酵素処理、濾過して得た子宮内膜間質細胞を性ステロイド存在下で培養し、脱落膜化モデルを作成した。この系において、ワイルドタイプおよびヘテロタイプより摘出した細胞では、脱落膜化のマーカーである、プロラクチンの発現を認めたが、c-Srcノックアウトマウスではプロラクチンの発現を認めなかった。
2.マウスを用いたin vivoの系
生体内におけるc-Srcの脱落膜化及び妊娠における役割を明らかにするために、脱落膜化の誘導刺激を行ったところ、ワイルドおよびヘテロタイプでは脱落膜腫が形成された一方、ノックアウトマウスにおいては脱落膜腫の形成は認められなかった。
以上のことよりc-Srcが子宮内膜脱落膜化に関与していることが示唆された。今後、c-Srcノックアウトマウスにc-Srcを導入したマウスが脱落膜化を起こしうるのかを解析していく予定である。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Sakai N, Maruyama T, Sakurai R, Masuda H, Yamamoto Y, Shimizu_A, Kishi I, Asada H, Yamagoe S, Yoshimura Y: "Involvement of histone acetylation in ovarian steroid-induced decidualization of human endometrial stromal"J Biol Chem. (In Press). (2003)

  • [文献書誌] Yamamoto Y, Maruyama T, Sakai N, Sakurai R, Shimizu_A, Hamatani T, Uchida H, Sabe H. Yoshimura Y: "Expression and subcellular distribution of the active form of c-Src tyrosine kinase in differentiating human endometrial stromal cells"Mol Hum Reprod. 8(12). 1117-1124 (2002)

  • [文献書誌] 丸山 哲夫, 清水 亜紀, 吉村 泰典: "目で見る着床過程"Hormone Frontier in Gynecology. 10(1). 4-8 (2003)

  • [文献書誌] 浅田 弘法, 岸 郁子, 漬水 亜紀, 田中 雄大,, 丸山 哲夫, 橋場 剛士, 久慈 直昭, 末岡 浩, 吉村 泰典: "腹腔鏡下子宮筋腫核出術の術後妊孕性に関する検討(自験例と文献的考察)"産婦人科の実際. (In pres). (2003)

  • [文献書誌] 山本 百合恵, 丸山 哲夫, 浜谷 敏生, 酒井 のぞみ, 清水 亜紀, 内田 浩, 吉村 泰典: "ゴナドトロピン放出ホルモン負荷試験(GnRH負荷試験)の適応に関する検討"産婦人科の実際. 51(6). 869-874 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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