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2001 年度 実績報告書

頭頚部癌の増殖・転移活性因子としてのCD9ファミリーの発現に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 13770999
研究種目

奨励研究(A)

研究機関久留米大学

研究代表者

坂本 菊男  久留米大学, 医学部, 助手 (70279222)

キーワード耳下腺腫瘍 / CD9 / 免疫染色
研究概要

CD9はある種の癌細胞の増殖や運動を抑制するとされている。CD9抗原は上皮系細胞で発現していることは報告されているが、CD9と唾液腺についての報告はない。
成人正常耳下腺と耳下腺腫瘍におけるCD9の発現の有無と局在について検討。対象は久留米大学耳鼻咽喉科で治療を行った耳下腺腫瘍23例とその正常耳下腺部分。組織型の内訳は、良性16例、悪性7例。
摘出標本のパラフィン包埋切片に独自にマウスより抽出した抗ヒトCD9モノクローナル抗体を用いて免疫染色を施行。判定は明らかに染まるものを陽性(+)、染色の弱いものを(±)、全く染まらないものを(一)とした。
免疫染色の結果は正常耳下腺で、導管上皮の細胞間にCD9を認めた。腺房細胞、筋上皮細胞、脂肪細胞にはCD9の発現は認めなかった。ワルチン腫瘍で同様に導管上皮の細胞間にCD9を認めた。間質のリンパ球にはCD9の発現は認めなかった。多形腺腫では導管上皮細胞の基底細胞と角化部分に発現し、基底細胞腺腫では導管上皮細胞の基底細胞に発現を認めた。粘表皮癌では癌の上皮性部分に顆粒状に発現を認めた。ワルチン腫瘍は5例(6例中)で陽性を示し、多形腺腫は2例(9例中)、基底細胞腺腫は1例(1例中)、粘表皮癌は2例(3例中)で陽性を示した。腺房細胞癌、腺様嚢胞癌、未分化癌では陽性像を認めなかった。
CD9の局在は粘表皮癌を除くすべての例で導管上皮細胞やその細胞間に発現を認め、粘表皮癌では上皮性部分に発現を認めた。

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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