In vivoにおける研究 現在、培養ヒトテノン嚢線維芽細胞を用い、c-mybの細胞増殖、遊走、細胞外マトリックス(ECM)成分の産生、分泌に対する影響をc-mybアンチセンスヌクレオチドを用いて検討中である。 これに先立ち、実際、癜痕抑制目的で臨床に用いられているmitomycin-Cを用い、線維芽細胞に対する影響を同様の項目で検討し、細胞増殖、遊走が抑制されることを確認している。これらのデータと比較、検討を予定している。 また、増殖に関与するconnective tissue growth factorのアンチセンスヌクレオチドを用いると、線維芽細胞の増殖や遊走、ECM産生に影響を及ぼすことが判明した。このことより同様の作用が、c-mybアンチセンスにも期待されると考えている。 In vitroにおける研究(ラットを使用し、c-mybの影響を検討) ラット癜痕モデルの作成 ラット結膜を剥離して創傷治癒過程を観察した。3週間後の炎症発現が最も強く、同時期を癜痕モデルとすることに決定した。 現在、ラット結膜癜痕モデルに、c-mybアンチセンスを用い、癜痕抑制効果の程度を検討中である。また癜痕に関する検討項目として、コラーゲンをはじめとする各種ECM成分やTGF-betaシグナル伝達に関与するS-madの免疫局在を検討中である。
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