(1)ヒト歯髄(DP)細胞の分離と培養 臨床的に健全な新鮮抜去歯の歯髄組織を培養して線維芽細胞様細胞を分離した。アルカリホスファターゼ(ALPase)活性を測定し、他の株化された線維芽細胞に比較してALPase活性値が高いことを確認してDP細胞とした。 (2)ウエスタンブロット法による細胞接着分子Platelet endotherial cellular adhesion molecule-1(PECAM-1)タンパクの確認 マウス抗ヒトPECAM-11次抗体およびシープHRP標識抗マウス2次抗体の特異性について検討した。サンプルには新鮮抜去歯の歯髄組織をホモジナイズして遠心分離した上清画分を使用した。1次抗体と2次抗体の両方を作用させた場合、約111kDaの位置に2本の明瞭なバンドが認められた。ネガティブコントロール(マウス正常血清)と2次抗体を作用させた場合、約111kDaの位置にバンドは認められなかった。従って、両結果の比較からPECAM-1シグナルは約111kDaの位置に2本の明瞭なバンドとして認められることが明らかとなった。 (3)Reverse Transcription-PCR(RT-PCR)法によるPECAM-1 mRNA発現の確認 DP細胞から通法にしたがってRNAを抽出し、逆転写酵素を用いてcDNAとした。現在、PECAM-1遺伝子配列より決定した数種類のプライマーの特異性ついて比較検討中である。
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