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2002 年度 実績報告書

頭頚部癌における抗癌剤多剤耐性の克服-P糖蛋白の発現と抗癌剤排出機能について-

研究課題

研究課題/領域番号 13771240
研究機関松本歯科大学

研究代表者

松浦 隆  松本歯科大学, 歯学部, 助手 (10298408)

キーワードMDR1 / VCR
研究概要

本研究では、頭頸部癌における抗癌剤多剤耐性獲得機構のうち、multidrug resistance gene (MDR)1とMulutidrug resistance associated protein (MRP)1の発現について、唾液腺癌細胞由来培養細胞、HSGを用いて検討し以下の結果を得た。
1、HSGクローン細胞を分離し,親株とともに抗癌剤(VCR)処理して50%増殖抑制濃度(IC50)を測定したところ、クローン間で感受性が異なることが明らかとなった。親株細胞を用いた実験では、VCR未処理と処理細胞を比較すると,VCR処理した細胞のIC50値は,未処理に比べ,約9倍高い値を示した.
2、VCR耐性細胞にMDR1ブロッカーであるVerapami(5μM)を添加すると,IC50の有意な低下を認めた。
3、VCR耐性細胞にMGST阻害剤であるCurcumin(25μM)を添加するとIC50の有意な低下が認められた.
4、VerapamiとCurcuminをともに添加して培養したVCR耐性細胞では、IC50の著しい低下を認めた.
5、ウエスタンブロット法でMDR1とMRP1の発現を検討したところHSG親株細胞に比べVCR耐性細胞ではMRP1の著しい発現誘導が見られた。
これらの結果より,VCRで耐性になったHSG細胞は,MDR1による耐性獲得に加え、MRP1による多剤耐性獲争機構が存在することが明らかとなった。今後、MDR1とMRP1の誘導過程の違いを分子レベルで分析する。

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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