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2001 年度 実績報告書

エナメル質再石灰化病巣の断層別X線回折法およびフーリエ変換赤外分光法による分析

研究課題

研究課題/領域番号 13771279
研究種目

奨励研究(A)

研究機関岩手医科大学

研究代表者

森谷 俊樹  岩手医科大学, 歯学部, 助手 (50316395)

キーワードエナメル質初期齲触 / 脱灰 / 再石灰化 / フーリエ変換赤外分光法
研究概要

本研究ではエナメル質人工初期齲蝕病巣のイオン基の状態分析を行うために,牛歯エナメル質を脱灰および再石灰化させることにより人工初期麟蝕病巣を作成し,これを断層別にフーリエ変換赤外分光法(FTIR分光法)にて分析した.
方法として,牛歯エナメル質よりエナメルブロックを作製し,健全群,脱灰群,フッ素イオン不含有(F-)再石灰化群,1ppmフッ素イオン含有(F+)再石灰化群の4群にわけて処理した.なお,新鮮なエナメル質を研磨紙にて露出させ,この面を処理面とした.健全群は処理せず,脱灰群は0.1M乳酸ゲルにて3週間脱灰処理し,再石灰化群は0.1M乳酸ゲルにて3週間脱灰後,8日間それぞれの再石灰化液にて処理した.処理終了後,全試料を表層からFTIR分光装置Spectrum One(Perkin Elmer Instruments)にて分析した.分析法は拡散反射法とした.
その結果,全ての群ともアパタイトのスペクトルを示した.健全群,脱灰群,F-再石灰化群では,表層から下層までB型炭酸基含有ハイドロキシアパタイトのスペクトルを示した.しかし,F+再石灰化群では表層においてB型炭酸基含有ハイドロキシアパタイトの特徴である1450,1410cm-1付近の炭酸基の吸収帯が消失していた.また,下層においては1450,1410cm-1付近の炭酸基の吸収帯が認められた.
このことから,再石灰化においてフッ素イオンを同時に作用させることにより,齲蝕感受性を高める炭酸イオンをエナメル質中より減少させることが確認できた.ただその作用はエナメル質表層においてのみであり,深層までは作用していないことを確かめた.

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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