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2001 年度 実績報告書

チェアサイドで可能な歯槽骨破壊活性検査法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 13771318
研究種目

奨励研究(A)

研究機関朝日大学

研究代表者

川畑 仁克  朝日大学, 歯学部, 助手 (80329490)

研究概要

歯肉溝滲出液(GCF)には局所の炎症反応に関連した物質が含まれており、これら物質を測定することによって歯周病診断の客観的テスト法を開発する研究が行われている。細胞外マトリックス成分である硫酸化グリコサミノグリカン(S-GAG)はGCFに存在し、組織の代謝産物であると考えられている。特に、活動性の歯周疾患やインプラント植立時、歯牙の矯正時のGCFに多く含まれることから歯周疾患の活動性の有力なマーカーになりえるのではないかと考えられている。本研究はチェアサイドで歯周炎の活動性を判定することを最終目標として歯周炎患者を対象に歯周初期治療前後の患者のGCF中のS-GAGを簡易微量測定法で分析し、本測定法の歯周炎の組織破壊の指標としての可能性を検討する目的で行った。
試料は健常者、歯肉炎、歯周炎患者からセルロースアセテート膜ストリップスを用いて採取した。その後直ちにpH1.5に調整したグアニジン塩酸、塩化マグネシウム、硫酸溶液を含むアルシアンブルー染色液に5分間浸し、その後洗浄液で40分脱色した。その後ストリップスを自然乾燥させ、2波長クロマトスキャナーで、染色濃度と染色面積からスキャナー値を算出し、標準試料に換算して測定試料に含まれるS-GAG量を測定した。
健常、歯肉炎患者に比較して、歯周炎患者から得られた試料中のS-GAG量は有意に高値を示した。しかし、歯周初期治療後有意に低下した。初期治療前のGCF中に含まれるS-GAG量は臨床検査値が高くなるに従って多くなったが、治療後は臨床検査値の値に関わらず、一定の低値を示した。来年度では本測定法とELISA法で得られた測定値との相関関係、各臨床検査値との相関関係の検定を行い、本簡易微量測定法のバイオマーカーとしての信頼性検討を行う予定である。また、メインテナンス中の患者を対象に、本法で得られた測定結果が予知性を表すことができるかどうか検討する。

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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