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2002 年度 実績報告書

リガンド分子の柔軟性は受容体モデルにどう分子認識されるか

研究課題

研究課題/領域番号 13771355
研究機関徳島大学

研究代表者

後藤 了  徳島大学, 薬学部, 助手 (50253232)

キーワード表面プラスモン共鳴センサー / グライコバイオロジー / 分子力学 / コンフォメーション解析 / パーコレーションクラスター / カオス
研究概要

糖質認識タンパク質として古くから研究されているコンカナバリンAと単糖との相互作用を表面プラスモン共鳴センサーBIACOREを用いて精密に測定する手法を開発し、その結果、タンパク質が単糖分子のどの置換基をどの程度の強度で認識しているかという定量的な扱いが可能となった。この手法を用いて、従来は分離することができなかったために測定することができなかった還元性単糖のアノマーの動的な混合物においてそれぞれの固有の結合力を計測することに成功し、従来はα型が強く結合すると考えられてきたが、β型のほうが結合が強いことを見いだした。
さらに、分子の動的な立体構造の解析を行うために分子力学計算プログラムを開発し、そのモンテカルロ法を用いたグローバルミニマム探索能力についてカオスプロットを利用することによって検定する試みを行った。この検定をもとに探索能力の向上を実現し、既存のプログラムよりもより高い網羅的探索能力を有するプログラムを開発することに成功した。その結果、テルペノイドのようにリジッドな構造を有する天然物や合成医薬品化合物に適したコンフォメーション解析手法を開発した。得られた網羅的探索コンフォメーションについてパーコレーション統計による確率的解析手法を開発し、分子間の相互作用について、従来のモレキュラーダイナミクスとは異なるコンフォメーション変化の時系列マップの作成に成功し、分子認識と構造の柔軟性との統合的な解析の可能性が大きく開かれた。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] N.Tanaka, H.Duan, Y.Takaishi, K.Kawazoe, S.Goto: "Terpenoids from Triterygium doianum (Celastraceae)"Phytochemistry. 61. 93-98 (2002)

  • [文献書誌] S.Goto, K.Masuda, M.Miura, K.Kanazawa et al.: "Quantitative estimation of interaction between carbohydrates and concanavalin A by surface plasmon"Chem. Phar. Bull.. 50・4. 445-449 (2002)

  • [文献書誌] S.Goto, H.Terada: "Analysis of binding affinity of sugars to concanavalin A by surface plasmon resonance sensor"Spectroscopy. 16. 285-288 (2002)

  • [文献書誌] S.Goto, H.Chuman, E.Majima, H.Terada: "How does the mitochondrial ADP/ATP carrier distinguish transportable ATP and ADP from untransportable AMP"Biochemica et Biophysica Acta. 158.9. 203-218 (2002)

  • [文献書誌] M.Ochiai, T.Suefuji, K.Miyamoto, N.Tada, S.Goto et al.: "Secondary hypervalent I(III) ---O interactions : Synthesis and structure of hypervalent complexes"J. Amer. Chem. Soc.. 125.3. 769-773 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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