研究概要 |
◇学会発表 前年度の成果を平成14年7月開催の日本運動生理学会第10回大会に参加して発表した(Title : Changes in sympathetic skin response with the Go/NoGo paradigm. Advances in Exercise and Sports Physiology 8(4) : 168, 2002)。参加者との間で脳内情報処理過程と自律神経系との対応及び交感神経活動に影響する脳部位について議論した。 ◇追加実験(正確性と運動スピード) 予告刺激(S1)後の反応刺激(S2)で動作遂行を要求する信号(Go)と動作中止を要求する信号(NoGo)を半分の割合でランダムに呈示するS1-S2パラダイムを用いた。Go信号に対して正確な動作で反応する条件(Accurate条件)とより速い動作で反応する条件(Speed条件)を設定し、自律神経活動を記録した。被験者は健康成人10名であった。 Go信号提示に伴う交換神経活動はAccurate条件よりSpeed条件で強い活性化が観察されたことから、随意運動課題の遂行戦略の相違は自律神経活動に影響することが示唆された。 ◇まとめ 本研究から、生体恒常性を維持する自律神経系の動態が随意運動の遂行に伴う脳内情報処理過程との対応で変容することが示唆された。
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