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2001 年度 実績報告書

教育改革との整合性を図る科学教育課程の編成に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 13780102
研究種目

奨励研究(A)

研究機関宇都宮大学

研究代表者

人見 久城  宇都宮大学, 教育学部, 助教授 (10218729)

キーワード科学教育 / 理科教育 / 教育課程 / カリキュラム / 教育改革
研究概要

本研究では、おもにアメリカの科学教育課程について調査をもとに考察を進めた。
(1)アメリカにおける学校制度やカリキュラムのとらえ方について整理した。
アメリカでは、学校区や学校単位で特色あるカリキュラムを編成することが通例である。また、学校が教科のカリキュラムを構成するにあたり、どのプログラムをベースやモデルとするかは、各学校や教師に委ねられている。プログラムの開発者は、教師が望んで採択したくなるような魅力あるものを提供することを常に念頭においている。
(2)アメリカのカリキュラム研究者のコメントをもとに、視点を探った。
「カリキュラム研究において、大切なことはどのようなことか」という問いに、以下のような回答が得られた。『カリキュラム研究の基礎となるおもな仕事は、学習内容や教材構成に関する研究仮説の設定とその検証である。教育基準の内容を後追いするのではなく、それに先んじたカリキュラム研究をしようと望むならば、研究者と教師が連携して仕事をする「研究ティームの編成」が必要である。そして、研究成果にもとづくカリキュラムが提案され、それを重視する風潮が教育界に広まっていく必要がある。』
与えられた学習内容や目標をそのまま授業に取り込むのではなく、それらを深く読み解き、創意ある授業の実践が、わが国の理科教育で今まさに求められている。このような状況に対して、示唆を与えるコメントが得られたと考えている。
わが国では、従来から上限的な基準と見なされてきた学習指導要領の解釈に変化が生じた。すなわち学習指導要領で示されたことを最低基準と見なし、学習内容選択の幅を拡大して、発展的な学習の取組みも可能にするという、とらえ方の大きな転換である。このような方向になると、基礎・基本の確実な定着から発展的な学習への対応など、幅の広いカリキュラム編成能力が教師に求められることになる。また、研究者にはカリキュラム編成に関する指導力が求められることになるであろう。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 人 見 久 城: "これからの理科教育を考える〜アメリカのカリキュラム研究に学ぶ"理科の教育(日本理科教育学会誌). 51(1). 17-20 (2002)

  • [文献書誌] 人見久城, 小倉康, 三宅征夫, 猿田祐嗣, 吉田淳: "アメリカにおける革新的な科学教育課程の開発と実施(1)"日本科学教育学会年会論文集. 25. 177-182 (2001)

  • [文献書誌] 吉田淳, 小倉康, 三宅征夫, 猿田祐嗣, 人見久城: "アメリカにおける革新的な科学教育課程の開発と実施(2)"日本科学教育学会年会論文集. 25. 183-188 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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