本年度はSTS家政教育カリキュラムの開発にかかわる基礎資料とデータ収集を行った。主な成果を以下に示す。 1.カナダにおけるSTS教育の歴史と現状についての大要を把握した。(主に、カリキュラムの理念と枠組み、教師の授業開発の過程、子どもたちの学びの観点から) 2.カナダの教師教育カリキュラムに見るSTS教育の位置づけとその実態について、資料収集を行った。(教師教育カリキュラム、シラバス、テキスト、授業資料等の収集)。また、家政教育との関連からより詳細な考察を行う必要性があると判断された。この点に関しては来年度の課題としたい。 3.カナダの家政教育(とくに幼児期・児童期における家庭教育と、家庭科教育)の歴史と現状について把握するための資料を収集し、サスカチュワン州においては大学教師、教育委員会、親に面接調査を行った。一般的傾向を把握するため、さらに質問紙調査(家庭教育と家庭科教育、環境教育に関する態度測定を含む)を予定している。 4.カナダ、サスカチュワン大学における「STSと家政学の連携による教育プロジェクト」について、その理念と成果を把握し、わが国におけるカリキュラム開発の視点から分析を行っている(継続中)。
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