2年目(最終年)にあたる本年は、前年度で推進した基礎研究をさらに進めると同時に、具体的な教材作成の準備にとりかかった。 基礎研究では、意味構造とアクセント・イントネーション構造との関係の一般化を行い、学会期機関誌にまとめた。また、新たに着手した研究としては、語形成過程(具体的には複合語短縮過程)における、モーラの省略(リズム形成)とアクセント付与との関係を論じ、その成果を複数の学会・研究会などに発表した。 応用としては、日本語音声教材作成の一部に着手した。遂行していく過程で、内容がかなりの分量になることが見込まれたため、残念ながら、教材は今年度の完成には間に合わなかった。しかしながら、その成果の一部を、5月にロンドンで行われる国際学会にて発表する予定である。 さらに、教材としての全体の体裁を整え、近年中に音声教材を出版する予定である(この点においては、すでに出版社との間に合意ができている)。また、音声と同時に映像も効果的に採り入れることを考案している。そのため、音声資料と同時に映像資料の作成を、本予算で購入したデジタルカメラなどを使って行っており、今後、ビデオを含めた具体的な編集を進めていく予定である。 最終的には、近年中に、総合的な音声教材を完成させ、出版社から送り出す予定である。
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