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2001 年度 実績報告書

オンライン予測における次元圧縮に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 13780185
研究種目

奨励研究(A)

研究機関東北大学

研究代表者

瀧本 英二  東北大学, 大学院・情報科学研究科, 助教授 (50236395)

キーワードオンライン予測 / 重み更新アルゴリズム / カーネル / ランダムプロジェクション / 情報圧縮 / 次元圧縮
研究概要

これまで,オンライン予測の問題に対し,ほぼ最適な予測値系列を出力するさまざまな重み更新アルゴリズムが開発されている.これらのアルゴリズムは,各時刻tにおいて重みベクトルw_t∈R^Nを保持し,新しい観測データx_t∈R^Nが与えられると,内積演算(w_t・x_t)に基づいて予測値を出力し,重みをw_<t+1>に更新するという共通の性質を持つ.研究代表者らは,最近,ある構造を持つ問題が,適当な変換φ:R^n→R^Nを用いて元の空間R^n上の重みベクトルv_tと観測データz_tを高次元空間(N≫n)に写像し,その高次元空間上で重み更新アルゴリズムを適用することによって解くことができることを示した.すなわち,得られる重みw_t=φ(v_t)とデータx_t=φ(z_t)に対して重み更新アルゴリズムを適用することによって解くことができることを示した.しかし,N≫nであるため,実際に変換φを用いて高次元空間に写像すること自体,効率が悪い.重み更新アルゴリズムを働かせると効率が悪い.
本年度は,有効グラフの道に基づいて定まる変換φを持つ自然な問題のクラス提案し,これらの問題が,変換φを陽に用いずに,元の空間の次元数nの多項式時間で解くことができるための条件について調べた.そして,トラフィックの状況が刻々と変化するネットワーク環境において,ほぼ最適なルーティング経路を動的に見つける問題や,決定グラフの最適な枝刈りを求める問題に対する効率の良いアルゴリズムを与えた.さらに,高次元空間Nから低次元空間kへの変換Rについても考察し,ランダム行列によって定義されるRが2点間のユークリッド距離をほぼ保存するという性質を用いて,線形分離関数の効率の良い学習アルゴリズムを設計した.このとき,ランダム行列の各成分は4限定独立であればよく,n=logN次元ランダムベクトルからある変換φによって作ることができることを示した.

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Eiji Takimoto, Akira Maruoka: "Predicting nearly as well as the best pruning of a decision tree through dynamic programming scheme"Theoretical Computer Science. 261・1. 179-209 (2001)

  • [文献書誌] 渡邊辰也, 瀧本英二, 丸岡章: "ランダムプロジェクションによる情報圧縮"信学技報・コンピューテーション. 3月号(予定). (2002)

  • [文献書誌] Eiji Takimoto, Manfred Warmuth: "Path kernels and multiplicative updates"信学技報・コンピューテーション. 4月号(予定). (2002)

  • [文献書誌] Akira Maruoka, Eiji Takimoto: "Encyclopedia of Computer Science and Technology Vol.45"Marcel Dekker, Inc.. 448 (2002)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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