• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2002 年度 実績報告書

仮想版画における画像創成技法の向上およびユーザインタフェースの改良に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 13780225
研究機関豊橋技術科学大学

研究代表者

水野 慎士  豊橋技術科学大学, 工学部, 助手 (20314099)

キーワードコンピュータグラフィクス / ノンフォトリアリスティックレンダリング / 仮想版画 / バーチャルシステム / インタラクティブ / 電子保存
研究概要

仮想版画は,実世界での版画作成過程をコンピュータで構築した仮想空間内でシミュレーションすることによって,容易に手作りの雰囲気を持つCG木版画画像を合成する手法である.その中で本研究では仮想版画の物理的検討やユーザインタフェースの改良を行うことによって,より現実の版画に近い画像合成を実現することを目的とする.多くの人に使いやすいシステムを実現するだけでなく,将来的には日本固有の木版画である浮世絵の電子保存(デジタルアーカイブ)も視野に入れている.
そこで昨年度に検討した仮想インクの物理モデルの仮想版画システムへの実装を行った.その結果,仮想インクの振る舞いや摺り上がりのシミュレーション精度が向上し,従来の仮想版画では困難であったぼかし摺りや重ね摺りなどの実際の版画で用いられる様々な摺り技法を実現した.これにより多色多版木版画である浮世絵を仮想版画で合成することが可能となった.
また,彫刻操作を筆圧感知式ペンタブレットで行うことができる新しいユーザインタフェースを開発した.これにより切削の深さや面に対する角度をペン操作圧力の強弱によって直接的に制御できるようになり,現実の彫刻に近い操作感覚で仮想彫刻や版木の作成が可能となった.これはコンピュータ操作に不慣れなCG初心者のみならず彫刻・版画の熟練者にも有用である.今後,摺り操作にも感圧式のユーザインタフェースを採用することにより,版木作成から摺り操作までの作成過程に基づく浮世絵の電子保存が実現できると思われる.

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] S.Mizuno, M.Okada, J.Toriwaki, S.Yamamoto: "Sculpting Semitransparent Objects in a Virtual Space"Proc. of VSMM2002-8th Int'l Conf. on Virtual Systems and MultiMedia. 232-238 (2002)

  • [文献書誌] S.Mizuno, M.Okada, J.Toriwaki, S.Yamamoto: "Improvement of the Virtual Printing Scheme for Synthesizing Ukiyo-e"Proc. of ICPR2002-16th Int'l Conf. on Pattern Recognition. Vol.3. 1043-1046 (2002)

  • [文献書誌] 岡田稔, 水野慎士, 鳥脇純一郎: "モデル駆動による仮想彫刻と仮想木版画"芸術科学会論文誌. Vol.1-2. 74-84 (2002)

  • [文献書誌] 水野慎士, 岡田稔, 鳥脇純一郎, 山本眞司: "仮想版木に基づく浮世絵の電子保存の検討"画像電子学会第30回年次大会予稿集. 53-55 (2002)

  • [文献書誌] 水野慎士, 岡田稔, 鳥脇純一郎, 山本眞司: "仮想空間内での半透明物体に対する彫刻操作"日本バーチャルリアリティ学会第7回大会論文集. 169-170 (2002)

  • [文献書誌] 小林大吾, 水野慎士, 山本眞司: "仮想彫刻システムのユーザーインタフェース改良"2003年電子情報通信学会総合大会講演論文集. A-16-18. (2003)

URL: 

公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi