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2001 年度 実績報告書

音韻のゆらぎの解析に基づく表現豊かな音声合成に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 13780269
研究種目

奨励研究(A)

研究機関東京大学

研究代表者

田中 久美子 (石井 久美子)  東京大学, 大学院・情報学環・学際情報学府, 講師 (10323528)

キーワード音声合成 / 自然言語処理
研究概要

音声合成器には韻律、強迫、リズムや間といった音韻の平均的な規則が予め設定されており、これに従って入力文書を読み上げる。表現豊かに読み上げるためには、読み上げ内容に応じて音韻のゆらぎを導入する必要がある。このゆらぎを本年度は特に間の観点から解析した。
この結果、二つの結論が得られた。第一に、より単位の大きい文章の後には長い間が入るということである。たとえば、章の後にとられる間の長さは段落の後にとられる間の長さよりも長い。これは単語や節といったミクロなテキスト単位での比較においても同様である。この観測結果から、文章の各単位の後に挿入される間をすべて抽出し、それらの平均長を、物語の朗読文章から割り出した。
第二の結論は、問の長さは強調的な内容の文章の後に平均よりも長くなるということである。上と同じデータに対して間がゆらいでいる時をすべててで抽出し、その長さを計測した。これによりゆらぎの平均長や分散がわかった。以上については国際学会論文誌上、および言語処理、人工知能関連の学会で発表を行った。
以上の解析に基づき、間の自動挿入ソフトウエアを試作して、簡単な発表を行った。来年度はこのシステムを自然言語処理と絡めて本格化する。最終的には視聴実験を行う予定である。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Akihito Aoyama, Kumiko Tanaka-Ishii, Masyuki Takeda: "Relatioin between Pause and Text Structure in Japanese Story Telling-Towards a more live text-to-speech synthesis-"Proc. Pacific Association for Computational Linguistics. 68-74 (2001)

  • [文献書誌] 青山明史, 田中久美子, 武田正之: "朗読における文書の構造と間の関係に関する考察"言語処理学会大会論文誌. 321-324 (2001)

  • [文献書誌] 青山明史, 田中久美子, 武田正之: "朗読における文書の構造と間の関係に関する考察に基づく音声合成前処理システム"人工知能学会全国大会論文誌. 324-330 (2001)

  • [文献書誌] Kumiko Tanaka-Ishii, Yusuke Inutsuka, Masato Takeichi: "Personalization of Text Entry Systems for Mobile Phones"NLPRS. 177-184 (2001)

  • [文献書誌] Kumiko Tanaka-Ishii, Yusuke Inutsuka, Masato Takeichi: "Japanese Input System with Digits -Can Japanese be input only with consonants ? -"Human Language Technology Conference. 211-218 (2001)

  • [文献書誌] 谷村正剛, 田中久美子, 中川裕志: "異る発信元からのWWWニュース記事の内容に基づく対応付け"情報処理学会自然言語処理研究会. 112. 89-94 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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