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2001 年度 実績報告書

連続時間ニューロン素子から成る神経回路網モデルのダイナミックスとその機能的役割

研究課題

研究課題/領域番号 13780285
研究種目

奨励研究(A)

研究機関広島大学

研究代表者

黒岩 丈介  広島大学, 総合科学部, 助手 (10282104)

キーワード連続時間パルスニューロン素子 / 単一カオスニューロン素子 / ノイズ頑健性 / ロジステック写像 / フラクタル的ベイスン構造
研究概要

我々がこれまでに提案してきた連続時間パルス発火ニューロン素子の外部入力に対する応答特性を調べるための前準備として,本年は次の2点に関して研究を行ない,その成果を国内の研究会及ぴ国際会議で報告した.
1.周期的入力に対する単一カオスニューロン素子の応答特性
連続時間パルスニューロン素子の応答特性にも,カオス的な応答特性が見られることが分っている.そこで,応答がカオス的であることが機能的に何を意味し得るかを調べるために,計算が用意な単一オスニューロン素子を用いて,そのシヌソイダル入力に対する応答特性を調べた.得られた成果は以下のとうりである.
・単一カオスニューロン素子に,シヌソイダル入力を与えると,入力強度が大きくなると,応答のスパイク間隔が短かくなる.更に,応答特性は,入力によって有意に異なる.
以上の結果より,単一カオスニューロン素子は,入力強度変化を応答のスパイク間隔でコード化する機能を有するといえる.
・単一カオスニューロン素子がカオス応答を示すパラメータ領域で,コード化機能がノイズに対して頑健である.
2.時間的に変化するシステムパラメータを有するロジステック写像の動力学
単一カオスニューロン素子や連続時間パルスニューロン素子の応答特性は,システムパラメータの値に応じて変化する.では,このようなシステムパラメータの値が時間的に変動するとどのようなダイナミックスが生じるのかということが問題となる.そこで,数学的にも現象の解析が容易であるロジステック写像を用い,ロジスティック写像のシステムパラメータの値を時間毎に変化させることで発生するダイナミクスの動力学を研究した.得られた成果は以下のとうりである.
・ロジスティック写像のシステムパラメータの値を時間毎で周期的に変化させると,あるパラメータ領域で,異なるアトラクター(周期-周期,周期-カオス,カオス-カオス)が共存すること.
・これらのアトラクターベイスンはフラクタル的構造を有する.

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 井上渉, 黒岩丈介, 他1名: "外部入力を有する単一カオスニューロン素子の応答特性"信学技報NLP2001. 101・135. 25-30 (2001)

  • [文献書誌] 三木隆史, 黒岩丈介, 他2名: "ロジステック写像のシステムパラメータ変化の影響"信学技報NLP2001. 101・135. 31-36 (2001)

  • [文献書誌] Takafumi Miki, Jousuke Kuroiwa, et al.: "Response Properties of Logistic Map by Changing System Parameter"Proc.Int.Symp.Nonlinear Theory and its Applications (NOLTA'2001). 1. 115-118 (2001)

  • [文献書誌] Wataruru Inoue, Jousuke Kuroiwa, et al.: "Response Properties of Single Chaotic Neuron"Proc.Int.Symp.Nonlinear Theory and its Applications (NOLTA'2001). 1. 263-266 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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