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2002 年度 実績報告書

複合的な社会的価値観の創発と交渉・提携ゲーム過程への適用

研究課題

研究課題/領域番号 13780298
研究機関公立はこだて未来大学

研究代表者

鈴木 恵二  公立はこだて未来大学, システム情報科学部, 助教授 (10250482)

キーワードマルチエージェント / シミュレーション / メタエージェント / ジレンマ / 創発 / 進化
研究概要

社会の複雑化を受けて,社会シミュレーションの重要性が増している.
またエージェントをベースとした知能化技術という観点からも社会システムからの知能創成手法の確立が必要とされている.申請者はこれまでにエージェントベース社会シミュレーションに学習や進化による適応性を導入し,特に交渉と提携形成,社会的価値観に関してエージェントの自律性の高度化,シミュレーション結果の分析を行なってきた.本研究ではこれまでの研究を踏まえ,社会的価値観(信頼性,利他主義,利己主義など)と「交渉過程」および「提携形成過程」における関わりに取り組むものである.
本年度は状況に応じた価値観のベースとなる判断指標の自律的獲得と提携形成における調停役の自律化された発生メカニズムの開発とその効果に関する結果を示した.判断指標の自律的獲得として,社会的ジレンマの一つである共有地の悲劇問題を対象に,調停役エージェントが適切な税を適応的に作り上げ,悲劇的状況が避けられることを示した.さらに固定的な調停役のエージェントに代わり,課税プランの進化をすべてのエージェントに付与することにより,状況に応じてプレイヤから調停役に自律的に代わるメカニズムを作成し,特定のエージェントを指定することなしに,調停役のエージェントが発生し,悲劇的状況が避けられることを示した.またこのメカニズムは調停役に成るための競合を含んでいることから,課税の度合が適切化されるとともに,プレイヤと調停役のエージェント間で報酬の差違が生じないことも確認され,提案手法の有効性が確認された.

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Keiji Suzuki: "Consideration of Changing Roles in Multiagent Game"Proceedings of the International Conference on Computational Intelligence and Multimedia Applications 2001 (ICCIMA'01). 200-204 (2001)

  • [文献書誌] Keiji Suzuki: "Evolving Agents with Selectable Meta-Agent Role in Social Dilemma Game"International Congress of Mathematicians 2002 Game Theory and Applications Satellite Conference (ICM02). 741-745 (2001)

  • [文献書誌] Edited by Akira Namatame, Takao Terano, Koichi Kurumatani: "Agent-based Approaches in Economic and Social Complex Systems"IOS press. 263 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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