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2001 年度 実績報告書

電子舞踊譜による身体表現伝統芸能のデジタル・アーカイブ

研究課題

研究課題/領域番号 13780332
研究種目

奨励研究(A)

研究機関神戸大学

研究代表者

服部 元史  神戸大学, 工学部, 助手 (00252792)

キーワードmotion capture / 身体運動 / computer graphic / movement score / 舞踊譜 / 動作譜 / Labanotation / 身体表現
研究概要

舞踊研究者が作成した舞踊譜Labanotationや舞踊家のアドバイスに基づいて、身体各部位の動きを指定する身体運動データを作成するための、また舞踊や人形芝居の身体運動データと舞踊譜Labanotationとの相互変換の中間形式として有効な、コンピュータ内での身体運動記述方法を定義し、それをコンピュータ内に実装した。つまり、この身体運動記述方法と、(computer graphics業界など商用で最も広く使用されているBVH形式の)身体運動データとの相互変換ソフトを作成した。
この動作記述方法の特徴は、各時刻の姿勢が属する領域を表現するfield direction symbolの時間の長さを伸縮させたり、その領域内での水平方向・垂直方向の連続量のグラフを調整することによって、Labanotationによる記録だけでは一意に定まらない身体運動の具体的な軌道を加工できる点にある。
開発されたソフトの特徴は、Labanotationだけでは記録することのできない、身体表現の細かな連続量までLabanotationと共に記録・編集・設計できる点である。身体表現を見る者が受ける精神効果は、運動の概要によってだけでなく、細かな部分によってこそ決定されるのではないかと言われる。伝統舞踊の見えと動きの関係を研究するための有用なツールになるであろう。
習熟した舞踊研究者によって記録された伝統舞踊の動きを、Labanotationに基づいて、CGキャラクターに動作を生成させるにあたっても、細かな連続量に基づいて動作を調整して、舞踊研究者が納得できる動きを実現できることから、アーカイブのための身体運動データを作成するツールとしても有益である。motion captured dataに記録された時点で失われてしまった細かな動きの情報を修復する技術へと発展することが期待される。
平成14年度は、日本舞踊のmotion captured dataを用いて、開発されたソフトの有効性を検証する所存である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 服部元史, 高森年: "舞踊譜による身体表現の解析のための情報処理"システム/制御/情報. Vol.45, No.12. 679-686 (2001)

  • [文献書誌] 服部元史: "文楽人形のモーション・キャプチャ・データの解析結果に基づく簡易動作設計手法"比較舞踊学研究(比較舞踊学会学術機関誌). 7巻1号. 1-8 (2001)

  • [文献書誌] Motofumi Hattori, Shun Nishizawa, et al.: "The description of Bunraku puppet's motion in computer based on Labanotation"Proc. of the 10 th IEEE International Workshop in Robot and Human Communication, ROMAN2001. 128-133 (2001)

  • [文献書誌] 服部元史, 北田晋一郎, 田所諭, 高森年: "身体運動データを作成・加工するためのコンピュータ内での動作記述方法"情報処理学会シンポジウムシリーズ,人文科学とコンピュータシンポジウム論文集. vol.2001, no.18. 89-96 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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