本年度は、衛星データと気象データを用いて気象データ観測点(AMeDAS)での1日における地表面熱エネルギー収支を紀伊半島の夏について求めた。 1日における地表面が吸収されるエネルギー量を求めるために衛星データを用いた地表面アルベド推定方法を地上での太陽光スペクトル測定、シュミレーション等を行なうことにより確立し、その方法を衛星に適用した。 上記方法を用いて地表面が吸収するエネルギー量を求め、さらに地表面に吸収されるエネルギーがどのように使われるかというエネルギー配分を衛星データと気象データ(AMeDAS)を用いることによって求めた。地表面で吸収されたエネルギーの約70%が地表面から放出され、蒸発は、森林域、土壌域、市街域の順で減少していくという結果が得られた。 森林域などに関しては詳細には検討すべき点、及び本解析の推定誤差に関して今後検討を行なう。また、本年度は、AMeDAS観測点での解析を行なったのでこれらの点での誤差等が確定した上で、面的に広げていくことも検討したい。
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