研究概要 |
本年度は、次の二つの研究を実施する予定であった:(1)航空機観測データ解析・検証、(2)人工衛星データの収集・解析。 まず、(1)について、現有する航空機観測データ解析の結果を、ライダの観測結果と比較検証してみた。その結果、雲頂高度については、おおよそ艮い一致をみたものの、雲底高度についてはライダ側の観測精度不足の影響もあり、更なる検証が必要である事が判った。この結果を、二つの国際シンポジウム(Progress In Electromagnetics Research Symposium(PIERS2001), OsakaとInternational Symposium on Remote Sensing, Korea)及び、日本気象学会2001年秋季大会において発表を行った。今後は、各種講演で頂戴したコメントを踏まえて、本研究成果を論文としてまとめ、国際学術誌に投稿する予定である。 一方、(2)については、実質的に解析ワークステーションシステムの導入が主となった。これは、最新のマシンを購入させて頂いたため、それをサポートするOS、そして使用可能なアプリケーションソフトとコンパイラの発売が当初の予定より遅れたためである。しかし、システムの環境設定に手間取ったものの、結果として強力なシステム構成にすることが出来た。 そして現在は、約半年間運用された人工衛星ADEOSのOCTSとPOLDERの広域観測データを収集し、読み出しプログラムの作成を行っており、次年度の全球解析に向けての準備を進めている。更に、これまでに行った研究内容を、2002年6月に開催予定のアメリカ気象学会主催シンポジウムにおいて、発表する予定である。
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