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2001 年度 実績報告書

環境トレーサーを用いた降水起源の推定に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 13780426
研究種目

奨励研究(A)

研究機関筑波大学

研究代表者

山中 勤  筑波大学, 地球科学系, 講師 (80304369)

キーワード水循環 / トレーサー / 同位体 / 降水 / 大気水輸送 / 陸域再循環 / 東アジア
研究概要

関東平野と中国華北平原における降水同位体組成をトレーサーとして、降水の起源とその輸送経路の推定を行った。その結果、関東平野の降水の起源は日本近海に存在し、その位置は水蒸気の流入方向と整合的であること、また、同位体組成の小さな降水は中部山岳地域を含む西日本上を輸送されてきたものであることなどが明らかになった。華北平原の降水については、モンスーン期初期には南シナ海起源の降水が卓越し、後期には起源域が東シナ海・黄海方面へシフトしていることが示された。一方、同位体組成の空間分布から、関東平野の対流性降水では陸域起源水蒸気の寄与が特に内陸部において多いことが示唆されたが、華北平原については、地表水・地中水の同位体組成が多様であるためか、明確な陸域起源水蒸気の混入のシグナルは認められなかった。
陸域における同位体組成変動をモデル化するため、草地圃場における微気象・土壌水文観測ならびに降水・土壌水の水質モニタリングを実施した。その結果から、土壌水の同位体組成は基本的に降水の安定同位体組成と土壌面からの蒸発量に依存しており、比較的単純なモデルでその変動を再現し得ることが確認された。今後は、これらの観測結果に基づき、陸域起源水蒸気の同位体組成変動をモデル化し、陸域再循環率の定量化手法の確立へ繋げてゆく予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 山中勤, 嶋田純, 宮岡邦任: "関東平野における暖流期のイベント降水同位体組成の時空間変動"日本水文科学会誌. 31・4. 123-133 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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