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2001 年度 実績報告書

光学活性テトロドトキシン類の全合成研究

研究課題

研究課題/領域番号 13780471
研究種目

奨励研究(A)

研究機関大阪市立大学

研究代表者

品田 哲郎  大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 講師 (30271513)

キーワードテトロドトキシン / 全合成 / ストレッカー合成 / 光学活性体 / α置換アミノ酸 / デオキシテトロドトキシン
研究概要

テトロドトキシン(TTX)はフグ食中毒を引き起こす毒の主成分である。ナトリウムイオンチャンネル遮断活性を有し、現在、脳神経科学研究の必須のツールとして汎用されている。TTXは他に類例のない複雑な構造をもつ。その構造が明らかにされて以来、イオンチャンネル遮断活性と特異な構造との関連の解明に向けて、多くの研究グループによる全合成研究が展開されている。初の全合成(ラセミ体)が30年前に報告されたが、光学活性体の合成は未達成である。本研究では、同族体を含むTTX類(光学活性体)の全合成を目的としている。TTXのシクロヘキサン環上には、3つの不斉4級炭素に加え、水酸基、アミノ基、グアニジノ基などの極性官能基が連続かつ密集している。全合成の達成には高い効率性と立体選択性を兼ね備えた連続不斉中心の立体制御が要求される。その解決法として、不斉転写型ストレッカー反応を鍵反応とする、含窒素4級炭素を含む3連続不斉中心の立体制御(キナ酸から鍵中間体となるアミノ酸の合成)に成功している。さらに現在までに、保護基の導入、アリルスルフィドを経由する6員環上への水酸基導入法を確立している。本成果を基盤とし、全合成をさらに進展させた結果、ピロリジン環の酸化的解裂、3位水酸基の反転、橋頭位酢酸ユニット構築(1炭素増炭)、含窒素4級炭素の新しい構築法についての知見を集積できた。現在これらを集約し、トリデオキシTTX、5-デオキシTTXの全合成を進めている。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Namba, K., Shinada, T., Ohfune, Y.et al.: "Novel and Efficient Transformation of α-Amino Nitrile to α-Imino Nitrile and α-amide Nitriles in Asymmetric Strecker Synthesis."Tetrahedron Letters. 42. 3733-3736 (2001)

  • [文献書誌] Vilaivan, T., Winotapan, C., Shinada, T., Ohfune, Y.: "Indium mediated barbier-type allylation of aldimines in alcoholic solvents"Tetrahedron Letters. 42. 9073-9076 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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