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2002 年度 実績報告書

新規チューブリン(δ-tubulin)の精子形成における役割の解明

研究課題

研究課題/領域番号 13780497
研究機関東京工業大学

研究代表者

加藤 明  東京工業大学, 大学院・生命理工学研究科, 助手 (40311336)

キーワード精子形成 / 細胞骨格 / 形態変化 / アクロソーム / 核環 / 細胞間架橋
研究概要

多細胞生物を構成する様々な細胞はその役割に見合った形態をしており,それぞれの細胞の形態は分化の過程で獲得される。興味深い形態変化を遂げる細胞の一例として哺乳動物の精子形成に着目し,分子レベルの解析から以下の成果をあげた。
核環に局在する膜タンパク質の同定。核環は精子細胞の核が伸長するときに一過性に出現する細胞骨格である。核環に局在するタンパク質にはこれまで,δチューブリンとケラチンの2種類しか知られておらず,分子レベルの構造・機能が未だよく分かっていない。今回新たに,ある膜タンパク質が核環に局在することを突き止めた。これまで不明だった核環の形成過程や,膜に結合する仕組みを理解する手がかりとして期待される。
δチューブリンの精子形成における役割の解明。これまでの研究で,δチューブリンが精子形成の過程で核環と細胞間架橋に一過性に出現すること,2種類のmRNAのsplicing isoformが存在することなどを明らかにしてきた。アイソフォームの組織分布をRT-PCRにより調べたところ,精巣と他の臓器でその発現比が顕著に異なってることを見出した。また,遺伝子構造の比較から,splicing isoformを生じるエクソンがマウスゲノムには存在したがヒトにはなく,種特異的な現象であることが明らかになった。
新規膜タンパク質k5の発見とアクロソーム形成における役割の解明。k5(仮名,未発表)は精子形成において,アクロソームの形成過程でトランスゴルジ付近に一過性に出現する膜タンパク質である。培養細胞にk5 cDNAを強制発現させ,様々なタンパク質との局在の比較を行った結果,syntaxin6と非常に局在が似ていることを突き止めた。また,マウス脳下垂体由来でペプチドホルモンの分泌能を有するAtT-20細胞もk5を発現しており,培養系を用いたk5の機能解析が可能になった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Miyamoto K, Nakamura N, Kashiwagi M, Honda S, Kato A, Hasegawa S, Takei Y, Hirose S.: "RING finger, B-box, and coiled-coil (RBCC) protein expression in branchial epithelial cells of Japanese eel, Anguilla japonica"Europian Journal of Biochemistry. 269. 6152-6161 (2002)

  • [文献書誌] Hirose S, Nakada T, Kato A, Mistry AC, Takei Y: "Natriuretic peptide receptors in the eel"Comparative Biochemistry and Physiology. 134. S45-S46 (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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