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2002 年度 実績報告書

CキナーゼとDGキナーゼの脂質性シグナルによる標的認識機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 13780507
研究機関神戸大学

研究代表者

白井 康仁  神戸大学, バイオシグナル研究センター, 助教授 (60263399)

キーワードプロテインキナーゼC / ジアシルグリセロールキナーゼ / ターゲティング / 脂質性シグナル / アラキドン酸 / セラミド
研究概要

プロテインキナーゼC(PKC)及びジアシルグリセロールキナーゼ(DGK)の脂質性シグナルによるサブタイプ特異的標的認識(ターゲティング)機構を解明する目的で、εPKC及びDGKγの変異体とGFPとの融合蛋白質を作製し、脂質性シグナルによる動態をコンフォーカルレーザー顕微鏡で観察した。その結果、1,C1Bドメインを変異(欠損または点変異)させたεPKCは、アラキドン酸(AA)及びセラミドによるゴルジ体へのターゲティングが消失したことから、これらの脂質性シグナルによるターゲティングにはC1Bドメインが関与していることが明らかになった。
2,δPKCは、セラミドによりゴルジ体へターゲティングされるが、AAには応答しない。そこで、εPKCのC1BドメインをδPKCのC1Bに入れ替えたキメラを作製したところ、AAに応答しなくなった。反対に、εPKCのC1BドメインをもつキメラδPKCは、AAに応答するようになった。これらのことから、εPKCとδPKCのAAに対する応答能の違いは、それぞれのC1Bが決定づけていることが明らかになった。
3,DGKγはAA及びTPAにより細胞質膜へターゲティングされる。C1Bドメインを欠損させるとAAによるターゲティングは消失したが、C1Aドメインを欠損させてもAAによるターゲティング能は有していた。一方、C1Aドメインを欠損させるとAAに対する応答能は保持していたが、TPAには応答しなくなった。このことから、DGKγのAA応答にはC1Bドメインが、TPA応答にはC1Aドメインが重要でり、TPAとAAに応答するモチーフはそれぞれ独立していることが明らかになった。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Kashiwagi K., Shirai Y., Sakai N., Kuriyama, M., Saito N.: "Importance of C1B Domain for Lipid Messenger-induced Targeting of Protein Kinase C"J. Biol. Chem.. 277. 18037-18045 (2002)

  • [文献書誌] Shirai Y, Saito N: "Activation Mechanism of Protein kinase C : maturation, catalytic activation, and targeting"J. Biochem.. 132. 663-668 (2002)

  • [文献書誌] Irie N., Sakai N., Ueyama T., Shirai Y., Saito N 他: "Subtype-and species-spesific knock down of PKC using short interfering RNA(siRNA)"Biochem. Biophys. Res. Comm.. 298. 738-743 (2002)

  • [文献書誌] Larsen C.E, Brrannock M.P., Shirai Y., Saito N, Lennartz R.M.他: "A Role for PKC-ε in Fcγ R-mediated phagocytosis by RAW 264.7 cells"J. Cell Biol.. 159. 939-944 (2002)

  • [文献書誌] Saito N, Shirai Y.: "Protein kinase Cγ (RKCγ) : Function of neuron specific isotype"J. Biochem.. 132. 683-687 (2002)

  • [文献書誌] Mayumi Shindo, Kazuhiro Irie, Yasuhito Shirai, Naoaki Saito 他: "Synthesis and Phorbol Ester Binding of the Cysteine-rich Domains of Diacylglycerol Kinase (DGK) Isozymes : DGKγ and DGKβ are New Targets of Tumor-Promoting Phorbol Esters"J. Biol. Chem.. (In press). (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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