• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2001 年度 実績報告書

光受容蛋白質は光によってどのようにその構造を変え機能しているのか?

研究課題

研究課題/領域番号 13780521
研究種目

奨励研究(A)

研究機関東北大学

研究代表者

海野 雅司  東北大学, 多元物質科学研究所, 助手 (50255428)

キーワード光受容蛋白質 / 共鳴ラマン分光法 / 密度汎関数法 / 中間体 / 蛋白質 / 振動分光 / ダイナミクス / 機能
研究概要

本研究の目的は光受容タンパク質のイエロープロテイン(PYP)をモデルとして用い、タンパク質の機能発現メカニズムを分子構造との関係から解明することである。特に本研究では分子構造解析のための強力な手段である共鳴ラマン分光法を用い、このタンパク質が示すいくつかの光反応サイクル中間体の構造決定を行った。
本年度には寿命の短い中間体における構造解析を試みると同時に、紫外光をプローブ光に用いた紫外共鳴ラマン分光によりタンパク部分の構造に関する知見を得た。得られた主な結果は以下の通りである。
1.可視光を用いた時間分解共鳴ラマン測定を行い、短寿命中間体の共鳴ラマンスペクトルの測定に世界に先駆けて成功した。得られたラマンスペクトルから発色団のイオン化状態や異性化状態を明らかにできた。
2.ラマン測定と同時に密度汎関数法による詳細な振動解析を行った。また活性部位を構成する発色団の一部の原子を同位体ラベルした試料についてのラマン測定も行い、観測されたラマンバンドの帰属を行った。帰属および解析の結果、光反応サイクルの過程で発色団と周辺タンパク部分の水素結合の形成/解裂がおこることを明らかにした。この知見をもとに、新しい光反応サイクルモデルを提唱することができた。
3.紫外光をプローブ光に用いた紫外共鳴ラマン分光により、発色団以外のタンパク部分由来のラマンスペクトルの測定に成功した。その結果、光反応サイクルの過程で活性部位だけでなくタンパク部分にも変化があらわれることを見い出した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Unno, Masashi 他: "Complex Formation of Cytochrome P450cam with Putidaredoxin"Journal of the Biological Chemistry. 277・4. 2547-2533 (2002)

URL: 

公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi