• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2001 年度 実績報告書

並列計算技術を用いたタンパク質・核酸複合体のダイナミクスの解析

研究課題

研究課題/領域番号 13780526
研究種目

奨励研究(A)

研究機関東京大学

研究代表者

中村 周吾  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (90272442)

キーワードタンパク質 / 核酸 / 複合体 / 並列計算技術 / ダイナミクス / トランスファーRNA
研究概要

平成13年度は、比較的分子量の小さいGln系のtRNA-ARS複合体について二面角系基準振動モード解析をすすめ、フリー状態と複合体形成状態において低周波数領域の数十個のモードの相関解析を行った。その結果、ARSは複合体形成に伴うダイナミクス変化が小さいのに対してtRNAは大きくダイナミクスが変化することを明らかにし、さらにフリー状態のtRNAにすでに内在している複合体形成状態でのモード運動を同定した。またGlnRSとの結合定数が野生型の30倍であるGln-tRNAアプタマーと野生型のダイナミクスの比較解析を行い、低周波数領域において両者に共通するモード運動と相違がみられたモード運動をそれぞれ明らかにした。これらの成果は、生物物理学会第39回年会(平成13年10月に大阪にて開催)および生体分子ダイナミクス及びプリオン機構研究会(平成14年2月に岡崎にて開催)にて発表した。
また申請者が開発したエネルギー・1次・2次微分の並列計算アルゴリズムをさらに改良し、大幅な性能向上を実現した。この方法は、ユーザが独立に計算可能な単位「サブタスク」の間の依存関係を指定すると、システムが自動的にサブタスクをプロセッサに配置して並列計算を行い、かつ必要なデータ通信を行ってくれるというものである。システムは、遺伝的アルゴリズムを用いて、負荷の分散と通信コストの最適化を同時に満たすようなプロセッサ割り当てを効率的に探索する。これにより、Gln系のtRNAを計算対象として用いた場合、プロセッサ台数が60台のときの並列化効率をこれまでの方法の約9倍にすることができた。これらの成果は、Journal of Computational Chemistry誌に掲載された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Shugo Nakamura: "New method for parallel computation of Hessian matrix of conformational energy function in internal coordinates"Journal of Computational Chemistry. Vol.23 No.4. 463-469 (2002)

  • [文献書誌] 中村 周吾: "基準振動モード解析法によるtRNA-ARS複合体のダイナミクス解析"生物物理. Vol.41 No.S1. S183 (2001)

URL: 

公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi