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2001 年度 実績報告書

グループIイントロン・リボザイム(RNA酵素)の触媒機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 13780554
研究種目

奨励研究(A)

研究機関京都大学

研究代表者

井川 善也  京都大学, 生命科学研究科, 助手 (70281087)

キーワードRNA / 酵素 / リボザイム / 活性中心 / 機能構造
研究概要

グループI・リボザイムのコア領域を形成ずる2つのドメインP3-P7とP4-P6のうち、P4-P6ドメインは触媒活性には必須でないことが申請者により最近明らかにされた。しかし、この領域は全てのグループI・リボザイムに共通して高度に保存されており、また同領域を欠失させたミニ・リボザイムの活性は野生型に比べて1000分の1程度に低下していることから、P4-P6領域はリボザイムの反応性向上に極めて重要な寄与をしていることがわかる。P4-P6領域の立体構造はP4,P6の各ステム構造と両者の間のTHSとよばれる特殊な構造から成り立っている。
P4-P6領域が果たす役割を明らかにするために、P4-P6領域をすべて有する野生型リボザイムとP4-P6領域を全て欠失したミニ・リボザイムの中間型の部分欠失変異体を系統的に設計、作製し、それらについて反応性の比較を行った。その結果、P4-P6領域中を構成している三つの構造要素P4,P6,THSのうち、いずれの一つのみを欠失させた変異体の活性は野生型に比べると低いものの、P4-P6領域欠失ミニ・リボザイムよりもはるかに高かった。しかしP4、P6を共に欠失させ、THSのみを有する変異体はP4-P6領域欠失ミニ・リボザイムよりも更に活性が低下した。この結果はTHS構造自体が活性化に寄与しているのではなく、P4及びP6領域をP3-P7領域と効率よく会合させるジャンクションとして機能している事を示唆している。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Ikawa, Y., Fukada, K., Watanabe, Shiraishi H., Inoue T.: "Design, construction and analysis of a novel class of self-folding RNA"Structure. 10.4月号. (2002)

  • [文献書誌] Oe, Y., Ikawa, Y., Shiraishi, H., Inoue, T.: "The relationship between the self-splicing activity and the solidity of the Tetrahymena group I ribozyme"Biochem. Biophys. Res. Commun.. 291. 1225-1231 (2002)

  • [文献書誌] Atsumi, S., Ikawa, Y., Shiraishi, H., Inoue, T.: "Design and development of a catalytic ribonucleoprotein"EMBO. J.. 20. 5453-5460 (2001)

  • [文献書誌] Ikawa, Y., Nohmi, K., Atsumi, S., Shiraishi, H., Inoue, T.: "A comparative study on two GNRA-tetraloop receptors"J. Biochem. (Tokyo). 130. 251-255 (2001)

  • [文献書誌] Ikawa, Y., Yoshioka, W., Ohki, Y., Shiraishi, H., Inoue, T.: "Self-splicing of the Tetrahymena group I ribozyme without conserved base-triples"Genes to Cells. 6. 411-420 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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