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2002 年度 実績報告書

中枢神経系におけるアトラクチン局在部位の同定

研究課題

研究課題/領域番号 13780665
研究機関京都大学

研究代表者

庫本 高志  京都大学, 医学研究科, 講師 (20311409)

キーワードミエリン / ラット / 神経細胞 / プルキンエ細胞 / 顆粒細胞 / 星細胞 / かご細胞 / オリゴデンドロサイト
研究概要

昨年度までに、膜型アトラクチンのN末、中央部、C末をそれぞれ認識する抗ラットアトラクチン抗体を作製した。N末、中央部を認識する抗体は膜型、分泌型両者を、C末を認識する抗体は膜型のみを認識することを、組み換えアトラクチンを発現する細胞株を用いたウエスタンブロットにより確認した。今年度は、作製した抗アトラクチン抗体を用いたラット脳の免疫組織学的解析を行った。
8週齢の雄WTCラットの脳をホルマリン固定後、切片を作製した。0.5%過ヨウ素酸により内因性ペルオキシダーゼを失活させた。3種類の抗アトラクチン抗体を1%ヤギ血清で、それぞれ、500倍、1000倍、2000倍、8000倍希釈し、一次抗体として用いた。抗ウサギIgG(VECTOR社)を二次抗体として用い、VECTASTAIN Elite ABC(VECTOR社)により染色した。
中央部を認識する抗体(膜型アトラクチンの678番目から693番目のポリペプチドを抗原として得られた抗体)を用いたときのみに、抗体特異的な染色を観察した。従って、以後この抗体を用いてラット脳でアトラクチンを発現している細胞の種類、細胞内分布を光学顕微鏡で検討した。その結果、多くの神経細胞で陽性所見を観察した。小脳では、プルキンエ細胞、顆粒細胞、分子層の神経細胞(星細胞、かご細胞)に染色性を認めた。また、プルキンエ細胞の樹状突起や、大脳皮質の神経突起にも陽性所見を認めた。プルキンエ細胞や他の大型の神経細胞を対象にして、細胞内の染色性を観察した。これらの細胞では、細胞膜よりもむしろ細胞質にびまん性に陽性所見を認めた。一方、染色性は弱いものの、白質のオリゴデンドロサイトと思われるグリア細胞にも陽性所見を認めた。これらの結果から、アトラクチンは主に神経細胞に発現していることが示された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Kuramoto T. et al.: "Insertional mutation of the Attractin gene in the black tremor hamster"Mammalian Genome. 13. 36-40 (2002)

  • [文献書誌] Kuwamura M. et al.: "The myelin vacuolation (mv) rat with a null mutation in the Attractin gene"Laboratory Investigation. 82. 1279-1286 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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