研究課題/領域番号 |
13800009
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研究機関 | 明治大学 |
研究代表者 |
矢島 國雄 明治大学, 文学部, 教授 (70130838)
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研究分担者 |
小野 昭 東京都立大学, 人文学部, 教授 (70000502)
春成 秀爾 国立歴史民俗博物館, 教授 (20032708)
小林 達雄 國學院大學, 文学部, 教授 (70119048)
松藤 和人 同志社大学, 文学部, 教授 (90288598)
白石 浩之 愛知学院大学, 文学部, 教授 (50329596)
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キーワード | 旧石器捏造問題 / 遺跡形成学 / 前期旧石器時代 / 中期旧石器時代 / 後期旧石器時代 / 石器形式学 / 共同研究 / 座散乱木遺跡 |
研究概要 |
昨年度実施した座散乱木遺跡の検証発掘調査報告書を5月に刊行し、あわせて日本考古学協会総会(5月24・25日・日本大学)において一連の捏造疑惑を持たれた遺跡の検証報告とともに座散乱木遺跡の検証結果についても報告を行った。過去の発掘調査で、火砕流中より出土したとされる中期旧石器を含め、縄文時代草創期、後期旧石器時代の出土遺物はいずれも捏造の産物であることが確証される結果となった。地質学、地形学、堆積学、年代測定等の分野についても再確認の調査を関連領域の研究者の協力を得て実施し、今後の旧石器時代遺跡の調査において遺跡形成学的な視点がきわめて重要であることを学んだ。さらに、今後の旧石器時代研究に求められる共同研究のあり方をめぐるシンポジウムを3月22日に開催して岩石学、地質学、地形学、地理学、土壌学、動物学、年代測定等の広範な分野の研究者と意見交換を行った。この他、岩手県金取遺跡、長崎県入口遺跡等の中期旧石器時代遺跡の可能性が示唆された遺跡の調査にも注目し、調査を視察すると共に、現地調査団と意見交換を行った。また、海外に向け、旧石器捏造問題の検証の内容とその結果を明らかにすると共に、現状の日本列島における旧石器時代研究の到達点をあらためて明示するために、アメリカ考古学会の年次研究大会において、Tainted evidence and restoration of confidence in the Pleistocene archaeology of the Japanese archipelago.と題するセッションを開くことにした。このための予稿集としてRecent Paleolithic Studies in Japanを刊行した。
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