地上水文観測データの不足する流域での水文予測

2002 年度 実績報告書

• 研究課題/領域番号: 13800011
• 研究機関: 山梨大学
• 研究代表者: 竹内 邦良 山梨大学, 大学院・工学研究科, 教授 (50016672)
• 研究分担者: DUTTA Dushmanta 東京大学, 生産技術研究所, 助手 (90324178) ; 寶 馨 京都大学, 防災研究所, 教授 (80144327) ; 虫明 功臣 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (50011060) ; 石平 博 山梨大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (80293439) ; 砂田 憲吾 山梨大学, 工学部, 教授 (20020480)
• キーワード: データ不足領域 / 水分予測 / Theoretical Hydrology / Observational Hydrology / Data Collection Technologies / Hydrological Model / Capacity Building / IAHS

研究概要

本研究は、途上国はじめ各国の地上水文観測網が、新たな絶滅危機種とも言われるほど荒廃し、特に途上国の水資源開発、マネジメントに大きな障害となっていることに鑑み、最新の研究を動員して、先進国と途上国の研究者が共同で、水文予測技術を開発するものである。
本年度は、各研究分担者が海外の研究者と共同し、以下のような研究課題に取り組んだ。
・モデルパラメータの物理的な与え方に関する研究
・東南アジア熱帯地域における水文予測・推定手法の開発
・分布型水文モデルによる最大級洪水の推定
・Prediction of unaguged basins in Sri Lanka
・地上観測データの不足する山地流域での水文予測・推定技術開発研究
・モデルテストのための水文データ整備
・アジア大河川流域の地域性の記述による流出特性の理解
・広域水系土砂動態と河川水文環境変化の予測手法の開発
・リモートセンシングと数値計算によるメコン河流域の水資源評価
・インドネシア ブランタス川における土砂生産量と降雨の関係
また、ブラジリア(ブラジル)において「Kick-off Workshop of the IAHS Decade on Prediction in Unaguged Basins」(平成14年11月20日〜22日)を開催し、これまでの研究成果を発表するとともに、研究プロジェクト推進の中心となるSSG(Science Steering Committee)を発足した。

研究成果

• [文献書誌] Xiangwei Zhang, Kuniyoshi Takeuchi, Hiroshi Ishidaira: "GEOSTATICAL APPLICATILNS TO THE ESTIMATION OF UNCONFINED AND CONFINED GROUNDWATER HEADS IN QUASI-3D GROUNDWATER FLOW MODELING IN KOFU BASIN"水工学論文集. 47(印刷中). (2003)
• [文献書誌] 敖 天其, 吉谷純一, 深見和彦: "分布型流出モデルBTOPMCを人流域へ適用する場合の地形解析に関する研究"水工学論文集. 47(印刷中). (2003)
• [文献書誌] S.kanae, T.Oki, K.Musiake: "Principal condition for the earliest Asian summer monsoon onset"Geophys. Res. Let. (印刷中). (2003)
• [文献書誌] 花崎直太, 鼎信次郎, 沖大幹, 虫明功臣: "グローバルに適用可能な貯水池操作モデルの開発"水工学論文集. 47(印刷中). (2003)
• [文献書誌] 蔵治光一郎, 田中延亮: "世界の熱帯林における樹冠遮断研究"日本林学会誌. 85(印刷中). (2003)
• [文献書誌] Asaoka, Y., S.KAZAMA, M.Sawamoto: "The variation Characteristics of Snow Water Resources in a Area, and its Geographical and Climatic Dependency"水文・水資源学会誌. 第15巻3号. 279-289 (2002)